宇宙科学
全球降水観測計画の概要と人工衛星運用

NASAとJAXAなどが共同で推進する全球降水観測計画(GPM)の概要、主衛星の仕様、ミッション機器、コンステレーション観測について解説します。
📌 主なポイント
- ✓GPM計画はNASAとJAXAを中心とした国際共同ミッションである。
- ✓GPM主衛星は2014年2月28日にH-IIAロケット23号機によって打ち上げられた。
- ✓主衛星には日本が開発した二周波降水レーダ(DPR)とアメリカが開発したGMIが搭載されている。
全球降水観測計画(ぜんきゅうこうすいかんそくけいかく、英語: Global Precipitation Measurement、略称: GPM)とは、地球大気中の降水を高頻度で観測することを目的とした、アメリカ航空宇宙局(NASA)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)ならびにその他の国際機関による共同国際ミッションである。

当計画は、NASAのEarth Systematic Missions(ESM)計画の一部として進められており、地球上のほぼ全域をカバーする降水データの提供を目指している。プロジェクトオフィスはNASAのゴダード宇宙飛行センター(GSFC)によって管理されている。

GPM主衛星の仕様と打ち上げ
GPM主衛星(GPM Core)は、2014年2月28日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット23号機によって打ち上げられた。アメリカが開発した衛星本体に、GPMマイクロ波放射計(GMI)および日本が開発した二周波降水レーダ(DPR)を搭載している。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所属 | NASA、JAXA |
| 主製造業者 | ボール・エアロスペース |
| 打上げ日時 | 2014年2月28日3時37分(JST) |
| 打上げ機 | H-IIAロケット23号機 |
| 軌道 | 低軌道(非太陽同期軌道) |
| 初期高度 | 約407km |
| 軌道傾斜角 | 約65度 |
ミッション機器
GPM主衛星には、降水量を高精度で測定するための主要な観測機器が2台搭載されている。
- 二周波降水レーダ(DPR):Ku帯降水レーダ(KuPR)とKa帯降水レーダ(KaPR)の2台で構成され、弱い雨や雪から強い雨までを立体的に観測する。
- GPMマイクロ波放射計(GMI):地球表面や大気から放射されるマイクロ波を受動的に観測し、定量的な降水量分布図を作成する。
コンステレーション衛星による観測
GPM計画では、主衛星だけでなく、参加各機関が個別に打ち上げる複数の人工衛星(コンステレーション衛星)を組み合わせて運用する。これにより観測領域が拡大し、地球上のどこであっても高頻度で最新の降水マップを得ることが可能となっている。
参考文献
JAXAおよびNASAの公式発表資料に基づき構成されています。
よくある質問
GPM計画の主な目的は何ですか?
地球大気中の降水を高頻度で観測し、全地球規模の降水マップを作成することで、気象予報や災害予測、防災分野に貢献することです。
GPM主衛星はいつ打ち上げられましたか?
2014年2月28日3時37分(日本標準時)に種子島宇宙センターから打ち上げられました。
関連記事
熱帯降雨観測衛星H-IIAロケット情報通信研究機構宇宙航空研究開発機構
参考文献
- NASA - Science Missions
- JAXA - GPM計画の概要
- JAXA - GPM主衛星のノミナル高度の変更について