言語学

自然言語における文法と構造の体系

自然言語における文法と構造の体系
言語の体系やモデル、規範や記述文法、歴史的な発展について解説する言語学の百科事典記事。

📌 主なポイント

  • 文法には、話し手が従うべき規範を示す規範文法と、体系を客観的に記述する記述文法が存在する。
  • 古代インドの文法家パーニニはヴェーダ語の文法を規定し、古典サンスクリット語の整備に大きな影響を与えた。
  • 1492年、アントニオ・デ・ネブリハにより『カスティリャ語文法』が出版された。

文法とは、言語の体系、そのモデル、およびそれをもとにした個別言語の話し手が従うべき規範である。本稿ではもっぱら自然言語の文法について取り上げる。

世界の言語分布図
世界の言語分布図

文法研究のアプローチ

言語の体系性は、伝統的に規則として捉えられてきた。ある個別言語の規則を、その言語の話し手の従うべき規範として述べたものが規範文法である。これは言語政策や言語教育における基準となることを目的としている。

一方、価値判断を伴わずに言語の体系性を客観的に記述することを目指すものを記述文法と呼ぶ。さらに、個別言語の記述を超えて言語の文法一般に見られる体系性を捉える理論として、生成文法や認知文法など多くの文法理論が展開されている。

歴史的発展

紀元前5世紀から紀元前4世紀にかけて、古代インドの文法家であるパーニニがヴェーダ語の文法を規定した。その後、彼の学統に属するカーティヤーヤナやパタンジャリが理論の補遺および修正を行い、古典サンスクリット語が整備された[1][2]。サンスクリット文法学の伝統は、5世紀のバルトリハリなどの優れた文法学者によって継承されていった[3]。

またヨーロッパにおいては、1492年にスペインのアントニオ・デ・ネブリハがヨーロッパ諸言語で書かれた初とされる文法書『カスティリャ語文法』を出版し、カスティリャ語の文法の統一を提言した。

よくある質問

規範文法と記述文法は何が異なりますか?
規範文法は言語の正しい使い方や従うべき基準を示すことを目的とするのに対し、記述文法は言語の体系性を価値判断を伴わずに客観的に記述することを目指します。
サンスクリット語の文法整備に貢献した古代の文法家は誰ですか?
紀元前5世紀から紀元前4世紀にかけて活動したパーニニがヴェーダ語の文法を規定し、その後の学者たちによって古典サンスクリット語が整備されました。

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参考文献

  • 「サンスクリット」ピエール=シルヴァン・フィリオザ 竹内信夫訳 白水社 2006年6月10日発行
  • 『聖なる言葉を巡る思索』尾園絢一(「インド文化事典」所収)丸善出版 平成30年1月30日発行
  • 「図書館概論」宮沢厚雄 理想社 2011年9月10日