物理学
重力単位系:定義と歴史的背景

重力単位系の定義、質量と力の関係、および現代の計量法における位置づけについて解説します。
📌 主なポイント
- ✓重力単位系は、質量ではなく力を基本単位として定義する体系である。
- ✓メートル法における質量の単位としてメトリックスラグ(約9.80665kg)が存在する。
- ✓日本では1999年10月以降、計量法により取引・証明への使用が禁止されている。
重力単位系(じゅうりょくたんいけい)は、物理学における単位系の一つであり、質量の代わりに重量(力)を基本単位として用いる体系です。国際単位系(SI)などの標準的な単位系とは異なり、今日では非標準の単位系として扱われています。
定義と基本概念
国際単位系(SI)やCGS単位系では、力は質量と加速度の積(F=ma)として定義される組立単位です。これに対し、重力単位系では、ある質量にその地域における重力加速度が及ぼす力を基本単位として定義します。

重力単位系では、質量は力と加速度から導出される組立単位となります(m=F/a)。

質量の単位
ヤード・ポンド法の重力単位系において、力の単位である重量ポンドから組み立てられた質量の単位をスラグ (slug) と呼びます。1スラグは、1重量ポンドの力によって1フィート毎秒毎秒の加速度が生じる質量と定義されます。
メートル法におけるMKS重力単位系では、同様の定義に基づきメトリックスラグ(mugやTMEとも呼ばれる)が用いられました。1メトリックスラグは正確に9.80665キログラムに相当します。
現代における位置づけ
現在、国際単位系(SI)において重力単位系の単位は採用されておらず、公式の計量単位としては認められていません。日本では1999年10月以降、計量法に基づき重力単位系に属する単位の取引・証明への使用が禁止されています。これは、標準重力加速度の変動や定義の複雑さを排除し、国際的な整合性を保つための措置です。
よくある質問
重力単位系は現在も使用されていますか?
公式な計量単位としては採用されておらず、日本では取引や証明に使用することは禁止されています。
スラグとは何ですか?
ヤード・ポンド法の重力単位系における質量の単位で、1重量ポンドの力で1フィート毎秒毎秒の加速度を生じる質量と定義されます。
なぜ重力単位系は非標準となったのですか?
国際的な整合性を保ち、定義の曖昧さを排除するために、より標準的な国際単位系(SI)への移行が進められたためです。
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参考文献
- Lindeburg, Michael R. (2011). Civil Engineering Reference Manual for the Pe Exam. Professional Publications. ISBN 1591263417.
- Wurbs, Ralph A. Fort Hood Review Sessions for Professional Engineering Exam (PDF).