グリーンベルト(都市計画・環境保全)
📌 主なポイント
- ✓グリーンベルトは、都市のスプロール現象を抑制し、緑地を保全するために設置される帯状の緑地帯である。
- ✓イギリスのガーデンシティ構想が世界的な広域緑地計画の先駆けとなった。
- ✓日本国内では、都市計画だけでなく、砂防や防火といった防災目的の整備事業としても活用されている。
グリーンベルト(Green belt)とは、都市の周囲や特定の区域を囲むように配置された緑地帯を指す用語です。都市計画の分野では、主に市街地の無秩序な拡大(スプロール現象)を抑制し、都市環境の保全や住民の休息の場を提供することを目的として設置されます。
都市計画における役割
都市計画におけるグリーンベルトは、中心市街地と郊外の衛星都市との間に設けられる緑地帯を指します。この手法は、イギリスのガーデンシティ(田園都市)構想に端を発し、世界各地の都市計画に大きな影響を与えてきました。1924年にアムステルダムで開催された国際都市計画会議においても、市街地外周へのグリーンベルト設置が重要な決議事項として採択されています。
多様な目的と形態
グリーンベルトの概念は、単なる都市の拡大抑制にとどまらず、地域ごとの課題に応じた多様な形態で運用されています。
防災および保全目的
日本国内では、災害防止を目的とした「グリーンベルト整備事業」が各地で展開されています。これには、山麓部での土砂災害を防ぐための砂防樹林帯や、火災の延焼を遮断するための防火帯が含まれます。例えば、函館市では1934年の大火後の復興事業として、防火線としての機能を備えたグリーンベルトが整備されました。
環境・景観・レクリエーション
都市部における緑化環状構想や、河川沿いの緑地帯など、住民の憩いの場や環境保全を目的とした事例も多く存在します。これらは都市の景観形成や、生物多様性の維持にも寄与しています。
日本における事例
日本におけるグリーンベルトの導入は、戦後の復興計画や地域整備計画の中で検討されてきました。首都圏整備計画においても一時は市街地外周への緑地帯設置が構想されましたが、都市開発の進展に伴い計画が変更されるなど、時代や地域のニーズに応じて柔軟に運用されています。千歳市のように、市民の交流や憩いを目的とした都市内の緑地帯として整備されている例もあります。
よくある質問
グリーンベルトの主な目的は何ですか?
防災目的のグリーンベルトにはどのようなものがありますか?
グリーンベルトは日本でも導入されていますか?
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参考文献
- 大阪府「生駒山系グリーンベルト整備事業」
- 国土交通省「六甲砂防 - 事業概要 | グリーンベルトって何?」
- 千歳市都市整備課「グリーンベルトってどんなところ?」
- 『函館市史』デジタル版、第2章「2 大火と都市形成」