日本の伝統文化
袴(はかま):日本の伝統的な下衣の歴史と構造

日本の伝統的な下衣である「袴」について、その歴史、構造、現代における用途、および文化的な変遷を解説します。
📌 主なポイント
- ✓袴は大きく分けて股が分かれた「馬乗袴」と、スカート状の「行燈袴」に分類される。
- ✓明治時代に女子学生の制服として普及したことが、現代の卒業式での袴着用のきっかけの一つとなっている。
- ✓武道においては、足の動きを相手に悟られないようにする目的で着用されることがある。
袴(はかま)は、日本の伝統的な和服において下半身に着用する衣類の一種です。古くから公家や武士の正装として、また庶民の作業着として、用途や身分に応じて多様な形態に発展してきました。
構造と種類
現代において一般的な袴は、前後二枚の台形状の布を縫い合わせ、膝から下をキュロットスカート状に仕立てた構造をしています。腰板と呼ばれる背面の硬い部分や、腰に固定するための四本の紐が特徴です。

袴は大きく分けて、股が分かれている「馬乗袴(うまのりばかま)」と、スカート状で股が分かれていない「行燈袴(あんどんばかま)」に分類されます。馬乗袴は主に武士の礼装や活動着として用いられ、行燈袴は現代の卒業式などの礼装として一般的です。

歴史的変遷
明治時代以降、女子教育の普及とともに女学生の制服として袴が採用され、これが現代の卒業式における袴姿のルーツの一つとなりました。1980年代後半から1990年代にかけて、漫画や映画の影響により、卒業式で袴を着用する文化が再び定着しました。

現代における用途
現代では、冠婚葬祭や神職の制服、武道(合気道や剣道など)の稽古着として広く用いられています。また、植物の茎を覆う皮を「袴」と呼ぶなど、その形状から転用された言葉としても定着しています。

よくある質問
袴にはどのような種類がありますか?
大きく分けて、股が分かれている「馬乗袴」と、股が分かれていない「行燈袴」があります。
なぜ卒業式で袴を着るようになったのですか?
明治時代に女学生の制服として普及した歴史があり、1980年代後半以降、漫画や映画の影響を受けて再び定着しました。
武道で袴を履く理由は?
膝の動きを相手に悟られないようにするためなど、実用的な理由から着用されます。
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参考文献
- 日本大百科全書「山袴」「野袴」小学館
- 世界大百科事典「袴(馬乗袴)」平凡社
- 『陸軍服制』『海軍服制』
- 今井国勝、今井万岐子『よくわかる山菜大図鑑』永岡書店、2007年