地理・河川
茨城県の花室川の地理と歴史的化石出土

茨城県南部を流れ霞ヶ浦に注ぐ一級河川「花室川」の地理、流域、および中流域の河床から発見されたナウマンゾウなどの化石について解説します。
📌 主なポイント
- ✓花室川は茨城県南部を流れる利根川水系の一級河川で、霞ヶ浦に注ぐ。
- ✓河川の延長は10.6km、流域面積は38.8平方kmである。
- ✓中流域の河床からは、ナウマンゾウやオオツノジカなどの大型哺乳類化石が発見されている。
花室川(はなむろがわ)は、茨城県南部を流れ霞ヶ浦に注ぐ、利根川水系の一級河川である。

地理と流域
つくば市玉取付近の田端に源を発し、南南東へ流れる。つくば市花園付近で流れを南東に変え、つくば市および土浦市を通り、阿見町の陸上自衛隊土浦駐屯地の北側で霞ヶ浦へ注ぐ。延長は10.6km、流域面積は38.8平方kmである。

川の源流部は玉取にあるが、特に川幅が広くなるつくば市花室より下流の区間を花室川と呼ぶことが多い。また、かつてつくば市花園付近には「花室大池」と呼ばれる大規模なため池があり、花室川の水源の一つとなっていたが、現在は埋め立てられている。1968年に完成した土浦用水によって桜川から灌漑用水が引き揚げられ、筑波研究学園都市の地下水路を通って一ノ矢付近で放水される仕組みがあるため、夏期でも比較的安定した水量が保たれている。

河床からの化石の発見
花室川の中流域の河床からは、更新統最上部に属する大型哺乳類の化石が複数発見されている。1975年2月に宮本章によってナウマンゾウの臼歯の化石が発見されたのを皮切りに、1977年2月には市原進によってナウマンゾウの臼歯を伴う下顎骨が発見された。さらに1984年10月にも、当時の中等部生徒によりナウマンゾウの臼歯が見つかっている。これらのほか、オオツノジカやシカの骨などの化石も確認されており、出土した化石の多くは桜歴史民俗資料館や地質標本館に保管されている。
よくある質問
花室川の河口はどこですか?
阿見町に位置し、陸上自衛隊土浦駐屯地の北側で霞ヶ浦に注いでいます。
花室川ではどのような化石が発見されていますか?
ナウマンゾウの臼歯や下顎骨、オオツノジカやシカの骨などの大型哺乳類化石が発見されています。
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参考文献
国土交通省国土技術政策総合研究所 国総研資料 第299号 霞ヶ浦とその流域の概要と水環境に関わる課題 / 中島礼, 磯部一洋, 利光誠一, 佐藤喜男 (2002)「つくば市花室川中流域に分布する更新統最上部の大型哺乳類化石産出状況と古環境」地質調査研究報告 53