日本の法制度

判事 (日本の司法制度)

日本の司法制度における「判事」の定義、任命要件、および裁判官としての役割について解説します。

📌 主なポイント

  • 判事は裁判所法第5条第2項に規定される裁判官の一職位である。
  • 判事の任命には、法律専門職としての10年以上の経験が必要である。
  • 部総括判事は、裁判所の「部」における事務を総括し、合議体の裁判長を務める。

日本の司法制度において、判事(はんじ)は裁判所法に基づき設置されている裁判官の職位の一つです。現行の裁判所法第5条第2項において、高等裁判所長官、判事、判事補、および簡易裁判所判事が「裁判官」として規定されています。

定義と法的地位

日本の裁判制度では、最高裁判所長官および最高裁判所判事以外の裁判官を「下級裁判所の裁判官」と呼び、その中に判事が含まれます。かつての旧法下では「判事」という呼称が裁判官全般を指す名称として用いられていましたが、現行法では「裁判官」が総称的な官名となっており、判事はその中の一つの職名として位置づけられています。

任命と要件

判事となるためには、法律専門家としての職に10年以上在職した経験が必要です。最高裁判所が指名を行い、その指名に基づいて内閣が任命することで判事となります。実務上は、司法修習を終えて「判事補」として採用された者が、10年の経験を経て判事に昇格するキャリアパスが一般的です。

主な役割と権限

判事は高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所に配置されます。地方裁判所長および家庭裁判所長は、判事の中から任命されることとされています。また、判事は単独審の裁判官を務める権限を有しています。

部総括判事

裁判所内の「部」において事務を総括する裁判官は、部総括判事と呼ばれます。俗称として「部長」とも呼ばれるこの職位は、当該部における合議体の裁判長を務める役割を担います。

最高裁判所判事との区別

「最高裁判所判事」は、裁判所法第5条第2項に規定される判事とは異なり、同法第5条第1項に規定される「最高裁判所裁判官」の一員です。最高裁判所裁判官は、識見が高く法律の素養がある40歳以上の者から任命され、法曹資格を持たない者からも登用される可能性があります。

よくある質問

判事と裁判官はどう違うのですか?
現行法において「裁判官」は、最高裁判所裁判官や判事、判事補などを含む総称です。一方、「判事」はその中の特定の職位を指します。
判事になるための条件は何ですか?
法律専門家としての職に10年以上在職した経験が必要です。最高裁判所の指名に基づき、内閣が任命します。
部総括判事とは何ですか?
裁判所の「部」の事務を総括する裁判官のことで、合議体の裁判長を務めます。俗に「部長」とも呼ばれます。

関連記事

裁判官判事補最高裁判所裁判官簡易裁判所判事

参考文献

  • 裁判所法(昭和22年法律第59号)
  • 衆議院法務委員会会議録(昭和43年3月12日)