神経学

頭痛の医学的分類とメカニズム

頭痛の医学的分類とメカニズム
頭痛の医学的な分類やメカニズム、一次性頭痛と二次性頭痛の違い、および危険な徴候について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • 日本人の3〜4人に1人が慢性的な頭痛持ちであるとされている。
  • 頭痛は基礎疾患のない「一次性頭痛」と、別の疾患に起因する「二次性頭痛」に大別される。
  • 脳の実質自体には痛覚がないため、硬膜や血管、周囲の筋膜などが刺激されることで頭痛が知覚される。

頭痛(ずつう)とは、頭部に感じる痛みのうち表面痛ではないものを指し、様々なタイプの痛みを含んだ幅広い症状概念です。ありふれた症状である一方、生命に関わる致命的疾患のサインである場合もあり、症候学上非常に重要な位置づけにあります。

疫学

頭痛は日常的に多くの人が経験する症状であり、日本人の3人に1人から4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」であるとされています。その内訳として、緊張型頭痛や片頭痛が多くを占めています。

痛みの発生メカニズム

脳の実質自体には痛みを感じる受容器は存在しません。頭痛を感受するのは硬膜、硬膜動脈、脳動静脈の一部、および皮膚、筋肉・筋膜、骨膜、副鼻腔、眼球、歯などの痛覚感受性器官です。何らかの原因によってこれらの器官が刺激されることで、頭痛が生じます。

一次性頭痛

基礎疾患が認められない頭痛は一次性頭痛に分類され、主に緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛の3つに大別されます。

  • 緊張型頭痛:締めつけ感や重りを乗せられたような非拍動性の痛みが特徴であり、中枢および末梢性の疼痛メカニズムの関与が示唆されています。
  • 片頭痛:拍動性の痛みを伴うことが多く、三叉神経血管説などのメカニズムが提唱されています。男性よりも女性に多くみられます。
  • 群発頭痛:片側の眼窩部などに激しい痛みを伴うのが特徴で、視床下部の活性化などが関与していると考えられています。

危険な徴候(二次性頭痛)

脳出血、クモ膜下出血、髄膜炎などの重大な疾患が背景にある二次性頭痛では、迅速な鑑別が求められます。これまで経験したことがないような激しい頭痛や、神経症状、発熱を伴う初発頭痛などは、詳細な画像診断や医療機関での評価が必要です。

よくある質問

一次性頭痛にはどのような種類がありますか?
主に緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛の3つに分類されます。
脳自体が痛みを感じることはありますか?
脳の実質自体には痛みを感じる受容器は存在しません。頭痛は硬膜や血管、筋肉などの痛覚感受性器官が刺激されることで生じます。
どのような頭痛に注意が必要ですか?
今までに経験したことがないような激しい頭痛や、突然の発症、発熱や神経症状を伴う頭痛は、命に関わる二次性頭痛の可能性があるため注意が必要です。

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参考文献

一般社団法人 日本頭痛学会資料、日本内科学会雑誌、各種医学レビュー論文