工学・技術

ヒートシンクの構造と冷却メカニズム

ヒートシンクの構造と冷却メカニズム
ヒートシンクの構造や材質、放熱・排熱の仕組み、半導体素子や電子機器における冷却用途について解説する百科事典記事。

📌 主なポイント

  • ✓ヒートシンクは放熱や排熱を目的として機器に取り付けられる熱交換器の一種である。
  • ✓熱伝導性が高い金属を材料として用い、表面積を広げるためにフィン状などに成型される。
  • ✓ヒートシンクの性能は熱抵抗によって表され、熱抵抗が小さいほど性能が高い。

ヒートシンク(英語: heat sink)とは、熱交換器の一種であり、発熱する機器から熱を効率よく逃がして放熱・排熱を行うために取り付けられる部品である。

ヒートシンクの3例
ヒートシンクの3例

材質と基本構造

ヒートシンクの材料には、主に熱伝導性が高い金属が用いられる。

マザーボード上のヒートシンク
マザーボード上のヒートシンク

外気などへ効率良く熱を排出するため、表面積が広くなるような形状に成型されることが多い。一般的にはフィンと呼ばれる板や棒の生えた剣山状や蛇腹状の形態をとる。

ヒートシンク ストレートタイプ(CPU用)
ヒートシンク ストレートタイプ(CPU用)

また、ヒートシンクにファンを組み合わせることで、冷却能力をさらに高めることが可能となる。

性能評価

ヒートシンクの性能は熱抵抗によって示され、一般用途においては熱抵抗値が小さいものほど性能が高いとされる。熱抵抗は、使用される材質や大きさ、形状などによって変動する。

金属板を曲げて切れ込みを入れた例
金属板を曲げて切れ込みを入れた例
熱源に接する面から垂直にフィンを並べた例
熱源に接する面から垂直にフィンを並べた例
熱源に接する面から垂直に棒を並べた例
熱源に接する面から垂直に棒を並べた例
熱源に接する面から扇状にフィンを広げた例
熱源に接する面から扇状にフィンを広げた例
熱源に接する面から金属線を伸ばした例
熱源に接する面から金属線を伸ばした例
熱源に接する心棒から車輻状にフィンを広げた例
熱源に接する心棒から車輻状にフィンを広げた例
熱源からヒートパイプでフィンに伝熱する例
熱源からヒートパイプでフィンに伝熱する例

用途

ヒートシンクは多岐にわたる分野で利用されている。

  • 半導体素子の冷却
  • 冷蔵庫やエアコンなどの冷却器
  • 自動車のラジエターやヒーター
  • 火力・原子力発電の復水器
  • 燃料や液体窒素などの気化器

よくある質問

ヒートシンクの主な役割は何ですか?
発熱する機器から効率的に熱を奪い、外気などへ排出することで冷却を行う役割を持っています。
ヒートシンクの性能はどのように評価されますか?
熱抵抗によって表され、一般的に熱抵抗が小さいものほど性能が高いと評価されます。
どのような材料が使われますか?
熱伝導性が高い金属材料が主に用いられます。

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参考文献

小木曽健『電子回路の熱設計』工業調査会〈実践入門シリーズ〉。