変成岩の分類と地質学的特徴

📌 主なポイント
- ✓変成岩は、火成岩や堆積岩などの既存の岩石が熱や圧力を受けて変成作用を受けてできた岩石である。
- ✓接触変成岩はマグマの貫入による熱で形成され、圧力が低く方向性のある構造を持たないのが特徴である。
- ✓広域変成岩は地下深部の高温高圧下で形成され、プレート境界などに沿って帯状に分布することが多い。
変成岩(へんせいがん、英: metamorphic rock)とは、既存の岩石が変成作用を受けて形成された岩石の総称である。原岩となる岩石は火成岩や堆積岩など種類を問わず、一度変成岩になった岩石がさらに変成作用を受ける場合もある。
変成岩は、原岩の種類や受けた変成作用の性質、物理化学的条件によって分類される。変成作用を引き起こす主な要因は熱と圧力であり、その温度や圧力の条件によって生成される鉱物や組織が異なる。
接触変成岩
接触変成岩(せっしょくへんせいがん、英: contact metamorphic rock)は、マグマの貫入に伴い、周囲の岩石がマグマからの熱を受けて変成する現象によって生じる変成岩である。熱変成岩とも呼ばれる。通常は地殻の比較的浅い部分で生じることが多く、圧力が低く温度が高い条件下で安定な鉱物が形成される。
また、広域変成岩と比較して強い変形を受けることが少ないため、方向性のある構造を持たないのが一般的である。代表的な岩石としてホルンフェルス、結晶質石灰岩(大理石)、珪岩、スカルンなどが挙げられる。



広域変成岩
広域変成岩(こういきへんせいがん、英: regional metamorphic rock)は、源岩が地下深部において高温高圧下にさらされることで形成される。過去のプレート境界に関連して、同時期に一連の変成作用を受けた岩石が広範囲にわたって分布することが特徴である。
広域変成岩は高温の条件下で剪断応力を受けることが多く、片麻岩や結晶片岩のように縞状構造を発達させたり、鉱物が特定の方向に並んで成長したりするなど、方向性のある構造が見られることが多い。




温度圧力条件による分類
広域変成作用は、その温度圧力勾配に基づいて分類される。具体的には、圧力に対して温度が高い「高温低圧型」、温度に対して圧力が低い「低温高圧型」、およびその中間に位置する「中圧型」がある。
低温高圧型変成岩の多くは、沈み込むプレートに伴って地下深部に引きずり込まれた岩石が、再び地表付近へと上昇してきたものと考えられている。また、低温高圧型のなかでもコース石やダイヤモンドなどを産し、特に深い場所から上昇したものは超高圧変成岩と呼ばれる。
変成帯
広域変成作用はプレート境界に沿って発生することが多く、帯状の分布域を形成する。これを変成帯(metamorphic belt)と呼ぶ。日本における代表的な広域変成帯には、日高変成帯、神居古潭変成帯、阿武隈変成帯、飛騨変成帯、三郡変成帯、領家変成帯、三波川変成帯などが知られている。
その他の変成岩
変成岩には、接触変成岩や広域変成岩のほかに、特定の限られた条件で形成されるものがある。
動力変成岩
断層運動に伴う変形や、それに伴う短時間の温度・圧力上昇によって生じる岩石は、動力変成岩(どうりょくへんせいがん、英: dynamic metamorphic rock)と呼ばれることがある。ただし、用語として頻繁に使用されるものではなく、過去には広域変成岩の一部をこの名称で呼ぶこともあったため注意が必要である。代表例としてマイロナイト(圧砕岩)などが挙げられる。
衝撃変成岩
隕石の衝突などに伴う局所的な超高圧環境によって生じた変成岩は、衝撃変成岩と呼ばれる。シャッターコーンなどがその代表例である。
よくある質問
変成岩の原岩にはどのようなものがありますか?
接触変成岩と広域変成岩の主な違いは何ですか?
日本にはどのような変成帯がありますか?
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参考文献
- 榎並正樹 『岩石学』 共立出版〈現代地球科学入門シリーズ〉、2013年。
- 周藤賢治、小山内康人 『記載岩石学: 岩石学のための情報収集マニュアル』 共立出版〈岩石学概論〉、2002年。