電気工学
高圧 (電気工学における定義)
電気工学における「高圧」の定義を解説。日本の電気設備技術基準や電波法、国際規格(IEC)による電圧区分と、その歴史的背景について詳述します。
📌 主なポイント
- ✓日本の電気設備技術基準では、交流600Vを超え7,000V以下の電圧を高圧と定義する。
- ✓1965年の省令改正により、高圧の定義となる交流電圧の境界が300Vから600Vへ引き上げられた。
- ✓IEC規格では、直流1,500V以上、交流1,000V以上が高圧と定義される。
電気工学において高圧(こうあつ、英語: high voltage)とは、一定の基準を超えた高い電圧を指す用語である。電圧の区分は、感電防止や設備の保安を目的として、法令や国際規格によって厳密に定義されている。
日本の電気設備技術基準による定義
日本国内の電気設備に関する技術基準を定める省令においては、電圧の区分が以下のように定められている。
かつては交流300Vを超えるものが高圧と定義されていたが、高度経済成長期におけるビルや工場への400V級配電の普及に伴い、1965年(昭和40年)の省令改正によって現在の600V基準へと変更された。
電波法における定義
電波法および関連規則においては、電気設備技術基準とは異なる定義が用いられる。これは高周波利用設備などにおける防護を目的としており、交流300Vを超える電圧を高圧と規定している。また、高周波利用設備については、10kHz以上の周波数を用いる設備に対して特定の規程が設けられている。
国際規格による区分
国際電気標準会議(IEC)が定める国際規格では、電圧区分が日本国内の基準とは異なり、直流1,500V以上、交流1,000V以上を高圧と定義している。このように、高圧という用語が指す電圧範囲は、適用される法規制や規格によって異なる点に注意が必要である。
よくある質問
特別高圧とは何ですか?
日本の電気設備技術基準において、7,000Vを超える電圧を指す区分です。
なぜ高圧の定義は変更されたのですか?
1960年代にビルや工場で400V級の配電が普及したことに伴い、保安上の課題を検討した結果、1965年に定義が改められました。
電波法での高圧の定義は電気設備技術基準と同じですか?
異なります。電波法では交流300Vを超える電圧を高圧としており、高周波利用設備の安全確保を目的とした独自の規程に基づいています。
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参考文献
- 経済産業省「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説(令和5年12月版)」
- 電気設備に関する技術基準を定める省令
- 電波法施行規則