気象衛星

ひまわり(気象衛星)の歴史と発展

ひまわり(気象衛星)の歴史と発展
日本が運用する静止気象衛星「ひまわり」の初代から最新機までの歴史、GMSからMTSAT、そしてHIMAWARIシリーズに至る発展の経緯と観測機能について解説します。

📌 主なポイント

  • ひまわりは日本が運用する静止気象衛星であり、初代1号は1977年に打ち上げられた。
  • 1号から7号までは愛称であり、正式名称はGMSやMTSATであったが、8号以降は「ひまわり」が正式名称となった。
  • ひまわり8号および9号には高性能な新型センサー「AHI」が搭載され、観測頻度や解像度が大幅に向上した。

ひまわりは、日本が運用する静止気象衛星のシリーズである。東アジアおよび西太平洋地域の気象観測を目的としており、取得された画像やデータは日本国内だけでなく、撮影地域内の諸外国にも提供されている。

概要と名称の由来

初期の宇宙開発事業団(NASDA)では、初代理事長である島秀雄の意向により衛星に花の名前をつける慣習があり、気象衛星の愛称にも植物のヒマワリが選ばれた。植物のヒマワリが太陽を追うように向きを変える性質と、いつも地球を同じ方向から見つめつつ1日に1回地球の周りを回る軌道特性に由来している。1号から7号までは愛称であり、正式名称は1号から5号が静止気象衛星(GMS)、6号と7号が運輸多目的衛星(MTSAT)であったが、8号以降は「ひまわり」が正式名称として採用されている。

歴代シリーズの変遷

ひまわりシリーズは、技術の進歩や運用体制の変化とともに世代交代を重ねてきた。

GMSシリーズ(1号〜5号)

1977年7月14日に打ち上げられた初代「ひまわり」を皮切りに、GMSシリーズが運用された。米国ヒューズ製の衛星バスをベースとし、主契約者であるNECなどが製造を担当した。可視赤外走査放射計(VISSR)を搭載し、半球全体の観測を行っていた。5号が設計寿命を超えて運用された後、燃料の残量低下により2003年5月に気象観測を終了し、米国海洋大気庁(NOAA)の気象衛星GOES-9(パシフィックゴーズ)による代替運用が行われた。

MTSATシリーズ(6号・7号)

GMSシリーズの後継として計画された運輸多目的衛星(MTSAT)では、航空管制機能との相乗りが図られた。MTSAT-1の打ち上げ失敗を経て、2005年に関係機体である「ひまわり6号(MTSAT-1R)」が、2006年に「ひまわり7号(MTSAT-2)」が打ち上げられ、気象観測および航空交通の通信業務を担った。

HIMAWARIシリーズ(8号以降)

2014年に打ち上げられた「ひまわり8号」および2016年に打ち上げられた「ひまわり9号」からは、観測機能が大幅に強化された「静止地球環境観測衛星」として整備された。新しい光学センサーであるAHI(Advanced Himawari Imager)を搭載し、解像度や観測頻度が飛躍的に向上した。8号から9号への運用引継ぎは2022年12月に行われ、現在は9号が本運用、8号が待機運用を行っている。

よくある質問

「ひまわり」という愛称の由来は何ですか?
植物のヒマワリが太陽の方向を追うように向きを変える性質と、人工衛星がいつも地球を同じ方向から見つめながら1日かけて地球を回る様子を重ね合わせて名付けられました。
初代のひまわり1号はいつ打ち上げられましたか?
初代ひまわり1号は1977年7月14日にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。
現在の本運用を担っているのは何号機ですか?
2022年12月13日より、ひまわり9号が本運用を行っており、ひまわり8号は待機運用に移行しています。

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参考文献

  • 気象庁 プレスリリース 各種
  • 気象衛星センター技術報告