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ホシザキユキノシタの生態と特徴について

ホシザキユキノシタの生態と特徴について
茨城県の筑波山周辺にのみ生育する固有種「ホシザキユキノシタ」の形態的特徴、発見の経緯、および保全状況について解説します。

📌 主なポイント

  • ホシザキユキノシタは茨城県の筑波山にのみ生育する固有種である。
  • 下側の花弁が長くならず、星形の花を咲かせる点が通常のユキノシタと異なる。
  • 1988年につくば市の天然記念物に指定され、1997年には市の花に選定された。

ホシザキユキノシタ(星咲雪ノ下)は、ユキノシタ科ユキノシタ属の多年生植物であり、一般のユキノシタの変種または品種とされる植物です。茨城県の筑波山にのみ生育する固有種として知られています。

ホシザキユキノシタの群集の様子
ホシザキユキノシタの群集(筑波実験植物園)

形態的特徴

通常のユキノシタは下側の2枚の花弁が長くなる特徴を持っていますが、ホシザキユキノシタは下側の花弁が長くならず、上側の3枚の花弁と同程度の長さになります。さらに、花弁の幅が狭く、極端な個体では下の花弁が退化して雄しべ状になり、通常の雄しべと共に特徴的な星形の花を咲かせます。

ホシザキユキノシタの星形の花
ホシザキユキノシタの花

開花時期は5月下旬から6月にかけてで、白色から淡紅色の花弁には赤色や黄色の斑点が見られます。草丈は20から50センチメートル程度であり、花が咲いていない状態では通常のユキノシタとの区別が困難です。

一般的なユキノシタとホシザキユキノシタの花の形状比較
ユキノシタ(1)とホシザキユキノシタ(2)の花の比較

発見と分布

本種は1924年(大正13年)に松本荒次郎によって筑波山の女体山岩壁で発見および採集されました。その後、一時は絶滅したとみなされていましたが、1959年(昭和34年)に木村義明が男体山の石垣で群落を再発見しました。

保全状況と人間との関わり

つくば市では1988年(昭和63年)1月31日に市の天然記念物に指定し、1997年(平成9年)11月30日には市の花に選定しています。一方で、自然自生地における個体数の減少が報告されており、茨城県のレッドリストでは「絶滅危惧IA類」に位置付けられています。

よくある質問

ホシザキユキノシタはどこに生育していますか?
茨城県の筑波山(女体山や男体山など)にのみ生育する固有種です。
通常のユキノシタとの違いは何ですか?
通常のユキノシタは下側の2枚の花弁が長くなりますが、ホシザキユキノシタは下側の花弁が長くならず、全体として星形に見える花を咲かせます。
いつ頃に花が咲きますか?
例年5月下旬から6月にかけて開花します。

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ユキノシタ筑波山つくば市筑波実験植物園

参考文献

  • 茨城県『茨城における絶滅のおそれのある野生生物(植物編)』茨城県、2011年。
  • 鈴木昌友『茨城の植物』茨城新聞社、1970年。
  • 前田信二『ネイチャーガイド 筑波山の自然図鑑』メイツ出版、2009年。