医療機器

医療用および家庭用吸入器の構造と種類

医療用および家庭用吸入器の構造と種類
呼吸器疾患の治療や症状緩和に用いられる吸入器について、定量吸入器(MDI)、ドライパウダー吸入器(DPI)、ネブライザー、スチーム吸入器の種類と構造を解説します。

📌 主なポイント

  • 吸入器は、呼吸器疾患の症状緩和や薬剤投与のために使用される医療機器である。
  • 定量吸入器(MDI)、ドライパウダー吸入器(DPI)、ネブライザー、スチーム吸入器などの種類がある。
  • ネブライザーにはジェット式、超音波式、メッシュ式などの方式が存在する。

吸入器とは、主に呼吸器系の疾患を持つ患者が薬剤やスチームを吸入し、その症状の緩和を図るための医療機器です。用途や構造によって複数のタイプに大別され、病院などの医療施設で用いられる医家向けのものから、自宅で使用される家庭用のものまで存在します。

定量吸入器 (MDI)
定量吸入器 (MDI)

定量吸入器(MDI)

加圧式定量吸入器(Metered-dose inhaler, MDI)は、最も一般的なタイプの吸入器です。一般的に金属ボンベ、プラスチックアクチュエーター、計量バルブの3つの標準コンポーネントで構成されています。薬剤は通常、噴射剤を含む加圧ボンベ内の溶液や懸濁液として保存されており、操作することで一定量の薬剤をエアロゾルの形式で放出します。

ドライパウダー吸入器(DPI)

ドライパウダー吸入器のチューブヘラータイプ(家の鍵は大きさ比較)。残りの吸入回数が表示される。
ドライパウダー吸入器のチューブヘラータイプ(家の鍵は大きさ比較)。残りの吸入回数が表示される。

ドライパウダー吸入器(Dry Powder Inhaler, DPI)は、定量または設定量のドライパウダー状の医薬品を患者が自らの呼吸で吸入するための装置です。

ネブライザー(噴霧器)

ネブライザー
ネブライザー

ネブライザー(Nebulizer)は、液体の薬剤を霧状にして噴霧し、喘息などの患者が経口吸入するための器具です。下気道にスムーズに薬剤が沈着するように、適切なサイズの細かな液滴を作り出す仕組みを持っています。主な方式として、高速の空気流を利用するジェット式や、超音波を利用して薬液を霧化する超音波式、さらにそれらを改良したメッシュ式などがあります。

スチーム吸入器

ネブライザーが薬剤の噴霧を目的とするのに対し、スチーム吸入器はスチーム(水蒸気)の噴霧を専門とする装置です。喉の痛みや乾燥、花粉症やアレルギー性鼻炎などの鼻の症状を緩和させる目的で用いられます。多くはジェット式や超音波式の構造を持ち、熱い水蒸気流や温められた霧を利用して適温のスチームを作り出します。

よくある質問

吸入器にはどのような種類がありますか?
主に定量吸入器(MDI)、ドライパウダー吸入器(DPI)、ネブライザー(噴霧器)、スチーム吸入器などに大別されます。
ネブライザーとスチーム吸入器の違いは何ですか?
ネブライザーは主に液体の薬剤を霧状にして吸入するための器具であり、スチーム吸入器は薬剤を用いずスチームを噴霧して喉や鼻の乾燥・症状緩和を図るための装置です。

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参考文献

Hickey, A.J., ed (2004). Pharmaceutical Inhalation Aerosol Technology (2nd ed.). NY: Marcel Dekker.