気象学
国際雲図帳:気象観測における雲分類の国際標準
世界気象機関(WMO)が発行する「国際雲図帳」は、雲の分類と観測に関する国際的な基準を示す学術資料です。その歴史と役割について解説します。
📌 主なポイント
- ✓国際雲図帳は世界気象機関(WMO)が発行する雲分類の国際基準である。
- ✓雲の分類体系の基礎は、19世紀にルーク・ハワードが提唱した命名法に由来する。
- ✓1929年に国際気象委員会が現在の雲分類の基礎となる体系を採択した。
- ✓最新版は2017年に発行され、デジタル形式で公開されている。
国際雲図帳(英: International Cloud Atlas)は、世界気象機関(WMO)が発行する、気象学における雲の分類(雲形分類)および観測の基準を定めた公式な学術資料です。世界中の気象観測者や研究者が共通の認識で雲を識別・記録するための指針として機能しています。
歴史的背景
雲の分類体系の基礎は、19世紀初頭にイギリスの気象学者ルーク・ハワードによって築かれました。ハワードは、積雲(cumulus)、層雲(stratus)、巻雲(cirrus)、乱雲(nimbus)といった名称を用い、雲の形態と高度に基づく分類法を提唱しました。この命名法は、その後の気象学における雲分類の国際的な標準となりました。
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、国際的な気象学者の協議を経て、ハワードの体系を基盤とした10種の雲の基本形が定義されました。この分類法は1929年に国際気象委員会によって正式に採用され、その後1951年に設立されたWMOへと引き継がれました。
現在の分類と運用
国際雲図帳は、時代に合わせて改訂が重ねられてきました。1897年に最初の版が発行されて以来、観測技術の向上や知見の蓄積を反映し、現在では10の基本形に加え、種、変種、副変種などが詳細に定められています。
最新版は2017年に発行され、オンライン上で公開されています。これにより、世界中の専門家だけでなく、一般の気象観測者も容易に最新の分類基準を参照することが可能となりました。
よくある質問
国際雲図帳は誰が発行していますか?
世界気象機関(WMO)が発行しています。
雲の分類の基礎を築いたのは誰ですか?
19世紀の気象学者ルーク・ハワードが、積雲や層雲などの名称を用いて雲の基本形を命名したことが基礎となっています。
最新の国際雲図帳はどこで確認できますか?
WMOの公式ウェブサイトを通じてオンラインで公開されています。
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参考文献
- Cox, John D.(訳)堤之智 (2013.12). 嵐の正体にせまった科学者たち. 丸善出版. ISBN 978-4-621-08749-7.
- World Meteorological Organization. "International Cloud Atlas".