化学
ヨウ素酸の化学的性質と用途

ヨウ素のオキソ酸であるヨウ素酸(HIO3)の化学的性質、合成方法、分析化学における用途、および関連する塩について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ヨウ素酸の化学式はHIO3である。
- ✓酸解離定数(pKa)は0.75であり、比較的強い酸である。
- ✓酸性溶液中では強力な酸化剤として作用する。
- ✓ヨウ素酸塩は日本の消防法で第1類危険物に指定されている。
ヨウ素酸(英: iodic acid)は、化学式 HIO3 で表されるヨウ素のオキソ酸の一種です。常温では白色の固体として存在し、水に極めて溶けやすい性質を持ちます。塩素酸や臭素酸とは異なり、結晶として単離が可能な化合物です。
化学的性質
ヨウ素酸は比較的強い酸であり、水溶液中では水素イオンとヨウ素酸イオン(IO3⁻)に解離します。酸解離定数(pKa)は0.75です。

酸性溶液中では強力な酸化剤として機能しますが、塩基性溶液中ではその酸化力は低下します。標準酸化還元電位は以下の通りです。


合成方法
ヨウ素を硝酸や塩素などの酸化剤を用いて酸化させることで合成されます。以下は硝酸を用いた合成反応の例です。

用途
分析化学の分野において、強酸として滴定に利用されます。メチルレッドやメチルオレンジなどの指示薬を用いた弱塩基および強塩基の滴定において重要な試薬です。
ヨウ素酸塩
ヨウ素酸の塩には、ヨウ素酸カリウムやヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸アンモニウムなどがあります。これらは日本の消防法において第1類危険物に指定されています。



よくある質問
ヨウ素酸とヨウ化水素酸の違いは何ですか?
ヨウ素酸(HIO3)はヨウ素のオキソ酸であり、ヨウ化水素酸(HI)はヨウ化水素の水溶液です。これらは全く異なる物質です。
ヨウ素酸はどのような用途で使われますか?
主に分析化学において、強酸として滴定試薬に使用されます。
ヨウ素酸塩の取り扱い上の注意点はありますか?
ヨウ素酸塩は日本の消防法において第1類危険物に指定されているため、法令に従った適切な保管と取り扱いが必要です。
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参考文献
- 日本化学会編「化学便覧 基礎編」
- 消防法(危険物第1類)