物理学
等エントロピー過程の基礎と熱力学的性質

熱力学における等エントロピー過程の定義、基礎方程式、および可逆断熱変化との関係について解説する専門記事。
📌 主なポイント
- ✓等エントロピー過程では、過程の前後およびその間を通じて系のエントロピーが一定に保たれる。
- ✓可逆かつ断熱的な過程は、理論的に等エントロピー過程となる。
- ✓熱力学的な解析において、理想的な状態変化の基準として広く利用されている。
熱力学において、等エントロピー過程(とうエントロピーかてい、isentropic process)とは、系のエントロピーが一定に保たれる熱力学的な過程を指す。理想的な条件下では、内部の摩擦や不可逆損失が存在しない可逆な断熱過程と一致する。
熱力学的定義と特徴
等エントロピー過程の間、系のエントロピー変化量 dS はゼロ(dS = 0)となる。古典的熱力学および流体力学の解析において、理想的な状態変化の基準として頻繁に用いられる。
系が外部と熱の出入りを行わず、かつ内部で非可逆的な散逸効果(粘性摩擦やジュール熱など)を伴わない場合、その過程は等エントロピー過程となる。
関連する物理量と数理
等エントロピー過程における状態量の変化は、熱力学の基本関係式を用いて記述される。クラウジウスの定理に示されるように、可逆過程において熱量の出入りがゼロであるとき、エントロピーの増減は生じない。
よくある質問
等エントロピー過程と断熱過程の違いは何ですか?
断熱過程は外部との熱の授受がない過程を指しますが、内部の摩擦などによって不可逆的なエントロピー増大が生じる場合があります。一方、等エントロピー過程はエントロピーが一定であるため、可逆的な断熱過程のみが厳密にこれに該当します。
等エントロピー過程ではエントロピーの変化はゼロになりますか?
はい。等エントロピー過程の定義により、エントロピーの変化量 dS はゼロとなります。
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参考文献
- Van Wylen, G.J. and Sonntag, R.E., Fundamentals of Classical Thermodynamics, Section 7.4
- Massey, B.S. (1970), Mechanics of Fluids, Section 12.2 (2nd edition) Van Nostrand Reinhold Company, London.