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岩波書店:日本の学術・文化を支える老舗出版社

岩波書店:日本の学術・文化を支える老舗出版社
日本の老舗出版社・株式会社岩波書の歴史、代表的な出版物である岩波文庫や広辞苑、経営の特徴について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • 1913年8月5日に岩波茂雄が東京・神田で古書店として創業した。
  • 代表的な出版物として『岩波文庫』『岩波新書』『広辞苑』などが挙げられる。
  • 委託・返品制ではなく、書店側の買取を基本とする責任販売制を採用している。

株式会社岩波書店(いわなみしょてん、英: Iwanami Shoten, Publishers.)は、東京都千代田区一ツ橋に本社を置く日本の出版社である。文芸や学術の幅広い分野における専門書から一般向けの啓蒙書までを広く手掛け、国内外の古典的著作を収録した「岩波文庫」や「岩波新書」などの叢書、さらに国語百科事典『広辞苑』の刊行などで広く知られている。

岩波書店のビル外観
岩波書店のビル外観

歴史と沿革

1913年(大正2年)8月5日、岩波茂雄が東京市神田区に古書店として創業した。当時としては珍しい正札販売方法を採用して注目を集めた。同年12月に蘆野敬三郎の『宇宙之進化』を刊行して出版業へ進出し、翌年には夏目漱石の『こゝろ』を出版した。漱石の没後には『夏目漱石全集』を手掛け、これが同社の大きな躍進の契機となった。なお、看板の題字には夏目漱石の筆跡が用いられている。

創業以来のシンボルマークとしては橋口五葉が描いた「甕(かめ)」が使用されていたが、1933年(昭和8年)の岩波全書の創刊に伴い、ジャン=フランソワ・ミレーの絵画『種まく人』をモチーフにしたマークの採用を開始した。今日まで使用されているデザインは児島喜久雄によるものとされている。1949年(昭和24年)4月25日には株式会社へ改組された。

出版物の特徴と主な叢書

岩波書店は、学術書や全集、自然科学書から児童書に至るまで多様なジャンルの出版物を展開している。

  • 岩波文庫:1927年(昭和2年)に創刊された、国内外の古典や名著を広く収める代表的な文庫叢書。
  • 岩波新書:1938年(昭和38年)に創刊され、現代の諸問題を多角的に論じる新書叢書。
  • 広辞苑:1955年に初版が刊行された中型国語辞典であり、日本の国民的辞典の一つとして広く定着している。
  • 定期刊行物:新刊案内やエッセイを扱う『図書』、言論誌の『世界』、自然科学雑誌の『科学』、人文・社会科学雑誌の『思想』などを発行している。

営業上の特徴

多くの日本の出版社が採用している委託販売・返品制ではなく、書店側の買取を基本とする責任販売制を採っている点に大きな特徴がある。また、他の出版社に比べて取次への書籍の卸値(正味)が比較的高いことでも知られている。

神保町ブックセンター
神保町ブックセンター

よくある質問

岩波書店の創業年はいつですか?
1913年(大正2年)8月5日です。
岩波書店のシンボルマークは何ですか?
ミレーの絵画『種まく人』をモチーフにしたマークが使用されています。
岩波書店の代表的な国語辞典は何ですか?
1955年に初版が刊行された『広辞苑』が広く知られています。

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参考文献

  • 『岩波書店七十年』岩波書店、1987年。
  • 「株式会社岩波書店 第77期決算公告」『官報』号外第145号、2026年6月30日。