日本の行政機関
海難審判所:組織と役割

海難審判所は、海難事故の審判を通じて海技士等の懲戒処分を行い、海上交通の安全確保を担う国土交通省の特別の機関です。その組織や役割について解説します。
📌 主なポイント
- ✓海難審判所は国土交通省の特別の機関である。
- ✓主な目的は海技士等の懲戒処分を通じた海上交通の安全確保である。
- ✓2008年10月1日に海難審判庁から懲戒処分業務を承継して発足した。
- ✓重大な海難は海難審判所が、それ以外は地方海難審判所が担当する。
海難審判所(Japan Marine Accident Tribunal、略称:JMAT)は、日本の国土交通省に設置された特別の機関です。海難審判法に基づき、海難事故に関する審判を行い、海技士、水先人、小型船舶操縦士に対する懲戒処分を行うことで、海上交通の安全確保を目的としています。

沿革
2008年(平成20年)10月1日に発足しました。前身である海難審判庁の業務のうち、懲戒処分に関する機能を承継しています。なお、海難事故の原因究明に関する業務は、同日に新設された運輸安全委員会へ移管されました。
所掌事務
海難審判法第9条に基づき、主に以下の事務を所掌しています。
- 審判の請求に係る海難の調査
- 海難審判の実施
- 裁決の執行
- 海事補佐人の監督
審判の対象
海難審判所および地方海難審判所は、海難事故の規模や重大性に応じて審判を行います。
海難審判所
「重大な海難」を取り扱います。3人の審判官で構成される合議体によって審判が行われます。対象となる重大な海難には、死傷者が多数発生したもの、火災・爆発により運航不能となったもの、油流出等で環境に重大な影響を及ぼしたもの、および一定規模以上の船舶が全損となったケースなどが含まれます。
地方海難審判所
原則として、各管轄区域内で発生した重大事件以外の海難を取り扱います。通常は1人の審判官によって審判が行われます。全国に函館、仙台、横浜、神戸、広島、門司(那覇支所を含む)、長崎の各地方海難審判所が設置されています。
よくある質問
海難審判所は何をする機関ですか?
海難事故が発生した際に、海難審判法に基づいて審判を行い、関係する海技士や水先人、小型船舶操縦士に対して懲戒処分を行う機関です。
海難審判庁との違いは何ですか?
2008年の組織改編により、懲戒処分機能は海難審判所が承継し、事故の原因究明機能は運輸安全委員会へ移管されました。
重大な海難とはどのようなものですか?
死傷者が多数発生したもの、火災や爆発による運航不能、重大な環境汚染、または一定規模以上の船舶の全損などが該当します。
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国土交通省運輸安全委員会海難審判法海技士
参考文献
- 海難審判所『海難審判所幹部職員一覧』2026年4月1日
- 海難審判法(昭和22年法律第135号)
- 国土交通省設置法(平成11年法律第100号)
- 財務省『令和6年度一般会計予算』