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日本産業標準調査会(JISC)の概要と役割
日本産業標準調査会(Japanese Industrial Standards Committee、略称:JISC)は、産業標準化法に基づき経済産業省に設置されている審議会です。日本産業規格(JIS)の制定や改正、標準化に関する重要事項の調査審議を担っています。2019年7月1日の法改正以前は「日本工業標準調査会」という名称でした。
組織の背景と変遷
かつては旧通商産業省工業技術院の付属機関として活動していましたが、2001年の中央省庁再編に伴い、行政組織の効率化と規格作成業務の民間移譲が検討されました。その結果、規格制定部門は国営を維持しつつ、JISCは審議会として位置づけられることとなりました。
組織のあり方に関する議論
JISCの民営化については、長年にわたり議論が続いています。欧米諸国では国家標準化機関が非政府組織である例が多い一方、日本では国が主導する体制が維持されています。民営化推進論者は、民間主導の柔軟な標準化システムの構築を主張する一方、国営維持論者は、規格の公共財的性格や国際標準化活動における政府の関与の重要性を強調しています。
参考文献
- 「国際標準化機構に日本工業標準調査会を加入せしめることについて」(昭和27年4月18日閣議了解)
- 「国際電気標準会議分担金支払に必要な経費に昭和二十八年度一般会計予備費使用方の件」(昭和28年12月15日閣議決定
- 経済産業省産業技術環境局基準認証政策課「行政事業レビューシート 国際標準化機構分担金」(平成22年8月31日)
- 経済産業省産業技術環境局基準認証政策課「行政事業レビューシート 国際電気標準会議分担金」(平成22年8月31日)
- 日本工業標準調査会:事務局の組織と役割
- 日本工業標準調査会:審議会(中央省庁再編前)
- 「VI 国の行政組織等の減量、効率化等に関する大綱」『中央省庁等改革に係る大綱・推進本部決定』(平成11年1月26日中央省庁等改革推進本部決定)
- 『中央省庁等改革の推進に関する方針』(平成11年4月27日中央省庁等改革推進本部決定)
- 日本工業標準調査会21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会(第5回)(平成12年4月6日)〔野村堯雄発言〕
- 日本工業標準調査会21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会(第5回)(平成12年4月6日)〔増田優発言〕
- 日本工業標準調査会21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会(第6回)(平成12年5月10日)〔齋藤紘一発言〕
- 日本工業標準調査会標準会議21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会事務局「『21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会報告書案』に対する意見募集の結果について 頂いた御意見及び御意見に対する対応」(平成12年6月)7頁〔吉木健提出〕
- 日本工業標準調査会標準会議21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会事務局「『21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会報告書案』に対する意見募集の結果について 頂いた御意見及び御意見に対する対応」(平成12年6月)7頁〔事務局回答〕
- 高橋茂「情報技術標準化についての私見」情報処理学会情報規格調査会 NEWSLETTER No.39 (1998-09)4-7頁
- 山中豊「事業仕分けと標準化」情報処理学会情報規格調査会 NEWSLETTER No.85 (2010-03) 2-3頁
- 江藤学「産業政策としての標準化 (特集 今,なぜ標準化か)」『日本知財学会誌』第4巻第1号、日本知財学会、2007年、12-19頁、doi:10.11501/11231912、ISSN 1349-421X、NAID 40015823093、NDLJP:11231912。 p.15 より
- 原田節雄「民間企業の事業戦略と国際標準化の現実」一橋ビジネスレビュー Vol.57 No.3 2009.Winter 40頁
- 高柳誠一・田中正躬・松本隆太郎「座談会【国際標準化100年を記念して】」経済産業ジャーナル No.426(2006年10月号)13頁参照
- 鳥澤孝之 2009, p. 800.
- 経済産業省産業技術環境局基準認証ユニット(江藤学編)『標準化実務入門(試作版)』(平成22年7月)185頁〔長谷亮輔執筆〕
- 南亮一、「教えて!著作権 第1回 著作権とは? 著作物を利用する,とは?」『情報管理』 2010年 53巻 7号 p.381-395, doi:10.1241/johokanri.53.381, 科学技術振興機構。なお著作権法第13条第2号では国等が「発する」告示、訓令、通達等について規定しているのに対して、同条第4号では国等が「作成する」法令等翻訳物及び編集物について著作権法の保護の対象にならないと規定している。
- 財団法人日本規格協会「平成21年度収支計算書」
- なお増田優通商産業省工業技術院標準部長(当時)は日本工業標準調査会21世紀に向けた標準化課題検討特別委員会(第5回)(平成12年4月6日)で「カナダは日本と状況が似ており独立行政法人であるSCCが権限を持っている」と説明しているが、SCC(カナダ標準委員会)のSenior program officer and managerのGary C. Hysert=Marc Archambaultは、SCCは政府機関ではなく、政府から運営も、政策も、手続も独立した機関であると述べている(Harvey Schock, Harvey E. Schock,Accreditation practices for inspections, tests, and laboratories, ASTM Committee,1989,p.104.)。