物理学

磁力の基礎概念と物理的特性

磁力の基礎概念と物理的特性
磁石が引き合う、反発するなどの磁力に関する基礎概念や磁束密度、単位、応用例について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • 磁力とは磁石や磁性体の間で引き合ったり反発し合ったりする力のことである。
  • 磁束の強さはウェーバ(Wb)という単位で表される。
  • 1テスラは10,000ガウスであり、地磁気の強度は通常0.25から0.60ガウス程度である。

磁力(じりょく)とは、磁石がまわりの磁石や鉄などの物質と引き合ったり、反発し合ったりする現象を引き起こす力のことです。一般に磁力を持つ物質は磁性体と呼ばれ、磁石でない金属であっても強い磁石でこすったり長期間接触させたりすることで磁力を持つようになります。この現象は磁化と呼ばれています。

磁力は、N極とS極という2つの異なる性質を持つ磁極の間で作用します。日常的な環境ではこれら2つの磁極は常にペアで存在していますが、物理学の理論においては磁気単極子(モノポール)の存在についての仮説も提唱されています。

真空の透磁率を表す数式
真空の透磁率

磁束の強さはウェーバ(Wb)という単位を用いて表され、その単位名称はドイツの物理学者ヴィルヘルム・ヴェーバーに由来しています。また、単位面積あたりの磁束の強さはテスラ(T)と呼ばれ、Wb/m2という単位で表されます。

磁束密度を表す記号
磁束密度
面積を表す記号
面積

磁場と力の関係

磁場と磁極の間には力が働き、電磁石の場合には磁束が磁場から受ける力(F)を数式で表すことができます。真空の透磁率をμ0、磁束密度をB、面積をSとしたとき、力の大きさは次のように示されます。

磁束密度と面積から力を求める数式
磁束密度と面積に基づく力の計算式

さらに、磁場(H)と磁極(M)の間で働く力についても同様に数式で表現することが可能です。

磁極と磁場の関係を表す数式
磁極と磁場の関係式

磁束密度の単位

1テスラは10,000ガウスに相当します。これに対して、地球が作り出す地磁気の磁場の強度は、およそ0.25から0.60ガウスの範囲にあります。磁石の反発や吸引の性質を利用した技術は、産業や日常のさまざまな場面で活用されています。

よくある質問

磁力とはどのような力ですか?
磁石が周囲の磁石や鉄などの磁性体と引き合ったり、反発し合ったりする力のことです。
磁化とは何ですか?
磁石でない金属などを磁石で強くこすったり、長い間接触させたりすることで、新たに磁力を持つようになる現象のことです。
磁束の強さを表す単位は何ですか?
ウェーバ(Wb)という単位が使われます。また単位面積あたりの強さはテスラ(T)で表されます。

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参考文献

小林久理眞『したしむ磁性』志村史夫監修、朝倉書店、1999年。ISBN 4-254-22764-7。