日本の歴史

日本列島の縄文時代とその文化の展開

日本列島の縄文時代とその文化の展開
日本列島における縄文時代の歴史、時期区分、生業、定住生活、そして縄文文化の特徴について解説する百科事典記事です。

📌 主なポイント

  • 縄文時代は日本列島における時代区分であり、世界史では旧石器時代の後の新石器時代に相当する。
  • 狩猟採集経済を維持しながら定住生活や土器の使用をおこなった点が大きな特徴である。
  • 土器の様式変化に基づき、草創期・早期・前期・中期・後期・晩期の6期に区分される。

縄文時代(じょうもんじだい)は、日本列島における時代区分の一つである。世界史の枠組みにおいては旧石器時代の後の新石器時代(もしくは中石器時代)に相当する。日本列島へ移住していた現生人類の採集狩猟民が、完新世の温暖化を契機として特徴ある縄文文化を築き、1万年以上ほぼ安定した生活様式を続けたと考えられている。

定義と時期区分

それ以前の非定住型の旧石器時代に対し、縄文時代は狩猟採集社会を維持しながらも、土器と弓矢の使用、磨製石器の発達、定住化の始まりと竪穴建物・掘立柱建物の普及、環状集落や貝塚の形成、植物栽培の萌芽などを特徴とする。農耕や牧畜を中心とする社会へ本格的に移行せず、豊かな自然環境を基盤とした採集経済に立脚しながら定住生活を営んだ点において、世界史的にも類例の少ない特異な形態として位置づけられる。

始期については、一般的に1万6000年前から1万4500年前頃に遡ると考えられている。終期は、定型的な水田稲作や金属器の使用を特徴とする弥生文化の始まりによって取って代わられたとされるが、地域差が大きい。土器型式上の変化に基づき、慣用的に以下の6期に分けられる。

  • 草創期
  • 早期
  • 前期
  • 中期
  • 後期
  • 晩期

生業と社会生活

縄文人の生業は、落葉性堅果類(クリ、トチノキ、ドングリなど)の採集や植物の利用、シカやイノシシなどの狩猟、河川や海洋での漁撈、貝塚の形成など、それぞれの地域の生態系に深く根ざしていた。また、クリやウルシなどの有用植物の管理・栽培がおこなわれていたことも確認されている。定住化にともない、竪穴建物や掘立柱建物が普及し、丸木舟を用いた海上交通や、遠隔地との黒曜石やヒスイなどの交易も発達した。

よくある質問

縄文時代はいつ頃からいつ頃までですか?
一般的に紀元前1万4000年頃(あるいは1万6000年前頃)から、紀元前8世紀頃(地域によっては紀元前数世紀)までとされています。
縄文時代が他の地域の新石器時代と異なる点は何ですか?
本格的な農耕や牧畜社会へ移行せず、豊かな自然環境を活用した狩猟採集経済を維持しながら定住生活を営んだ点です。
縄文時代の時期区分はどのように分かれていますか?
土器の型式変化を基準にして、草創期・早期・前期・中期・後期・晩期の6期に分けられています。

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参考文献

  • 佐々木循『縄文時代』中央公論新社、2020年。
  • 白石太一郎編『日本の時代史 1 倭人誕生』吉川弘文館、2006年。