地理・植物生態学
ジャングル(森林の型)の生態と語源に関する解説

ジャングルの本来の定義や語源、熱帯雨林との違い、および派生的な意味について詳しく解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓ジャングルの語源はヒンディー語のjangalに由来する。
- ✓本来は熱帯域において森林が破壊された後などに生じる二次林や低木林を指す。
- ✓極相の熱帯雨林と比較して、つる植物やヤシ類が密生して見通しや通行が困難な特徴を持つ。
ジャングル(梵: jānggala、英: jungle)とは、元来は熱帯域における森林の1つの型を指す言葉であり、密に生い茂り、人の見通しや通行が困難な場所を意味しています。

語源と本来の定義
ジャングルという言葉は、ヒンディー語のjangalに由来します。本来は居住地の周辺にあって踏み込むことのできないような森林や低木林を指していました。

『オックスフォード植物学事典』では、つる植物、タケ類、ヤシ類などが生い茂った亜極相熱帯雨林として記載されています。極相の熱帯雨林は森林内下層の植生がまばらで通行が比較的容易であるのに対し、伐採地や川岸など光条件が良い場所では特有の繁茂が見られます。

植物の生態と二次林としての側面

熱帯域において森林の破壊や高木の倒伏などで大きなギャップが生じると、林床に光が入り込み、つる性植物やトウ類などの陽性植物が一斉に成長を始めます。これらが互いに絡み合い、侵入が困難な密林を形成します。こうした森林は本来の熱帯雨林そのものではなく、破壊された後に生じる二次林としての特徴を持っています。
熱帯雨林との混同と派生的な用法
一般的な文脈や一部の文学、辞書においては、熱帯多雨林全般を指す言葉としても広く通用しています。また、森林以外のものに対して比喩的に用いられることもあり、高層ビルが立ち並ぶ都市の景観を指して使われることもあります。

よくある質問
ジャングルと熱帯雨林は同じものですか?
厳密には異なります。熱帯雨林は極相の森林を指すことが多く下層が比較的まばらである一方、ジャングルは森林の破壊や河川沿いのギャップに二次的に形成される密生した林を指します。ただし、一般的には混同されて使われることも多いです。
ジャングルの語源は何ですか?
ヒンディー語のjangalに由来しており、元々は居住地の周辺にある踏み込むことができない森林や低木林を意味していました。
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熱帯気候熱帯雨林二次林生態系
参考文献
- 駒嶺穆監訳『オックスフォード植物学事典』朝倉書店、2004年。
- T. C. ホイットモア、熊崎実、小林繁男『【熱帯雨林】総論』築地書館、1993年。
- 初島住彦「トウ」『朝日百科 世界の植物 8』朝日新聞社、1978年。
- 『日本国語大辞典 第二版』小学館、2001年。