海面:科学的定義、平均海水面と漁業における扱い

📌 主なポイント
- ✓平均海水面(MSL)は、潮汐や波浪の影響を均した一定期間の平均水面であり、標高の基準として用いられる。
- ✓日本では多くの地域で東京湾の平均海面(T.P.)が高さの基準として採用されている。
- ✓日本の漁業法においては、琵琶湖や霞ヶ浦などの特定の湖沼が海面として指定されている。
海面(かいめん)とは、一般には海洋の水面および表面(海水面)を指す言葉である。測地学や海洋物理学においては、地球の海洋における平均的な高さや、大気との境界領域として重要な研究対象となっている。

大気と海洋は、この境界面を通じて熱や運動量の交換を行っており、地球規模の気象や海洋循環に大きな影響を与えている。

平均海水面
平均海水面(英: mean sea level; MSL)とは、一定の地域における高さの基準とするために定められる、平均的な海水面の高さである。潮汐や風、波による一時的な変動を除外した静穏な水位の一定期間の平均として求められる。
理想的な条件において、海流や気圧変化などの影響がなければ、平均海水面は地球の等ポテンシャル面であるジオイド面とほぼ一致する。しかし実際には海流や水温、塩分濃度の影響を受けるため、世界全体で見ると地域ごとに高低差が存在する。
日本における海水面の基準と潮位
日本国内では、土地の高さの基準として東京湾の平均海面(Tokyo Peil; T.P.)が広く用いられている。また、測量や水路業務、航空分野においては、世界測地系に基づく地球楕円体やGPSを活用した高度計測が行われている。
主な潮位や基準面としては以下のようなものが挙げられる。
- 東京湾平均海面 (T.P.)
- 大阪湾最低潮位 (O.P.)
- 平均満潮位および平均干潮位
- 朔望平均満潮位および朔望平均干潮位
漁業法における海面の定義と湖沼の扱い
日本の漁業関連法令においては、海面と内水面(河川・湖沼)の区分が漁業権の設定や管理の基礎となる。しかし、一部の湖沼においては、その生態系や漁業実態に鑑み、法令上「海面」として指定されている水域が存在する。

農林水産省の告示や関連法令に基づき、漁業法上において海面として扱われる主な湖沼には、琵琶湖、霞ヶ浦・北浦、浜名湖、中海、加茂湖、猿澗湖、風蓮湖、厚岸湖、能取湖などが含まれる。
海面変動
地球上の海面は、潮汐などの短期的変動から、地質時代を通じた大規模な海水準変動、そして近年の地球規模での海面上昇に至るまで、さまざまな時間スケールで変動を続けている。
よくある質問
平均海水面とは何ですか?
日本の標高の基準は何ですか?
湖沼が漁業法で海面として扱われることはありますか?
関連記事
参考文献
- 農林水産省 漁業法第六条第五項第五号の湖沼及び湖沼に準ずる海面
- 北海道オホーツク総合振興局 能取湖の海面指定について