哺乳類
カモシカ属:アジアの山岳部に棲息するウシ科の哺乳類

ウシ科カモシカ属(Capricornis)に分類される哺乳類の総称について解説。ニホンカモシカをはじめとする現生種の分類や生態、語源に関する情報をまとめています。
📌 主なポイント
- ✓カモシカ属はウシ科ヤギ亜科に分類され、シカ科ではなくウシやヤギに近い。
- ✓アジアの山岳部に分布し、日本にはニホンカモシカが棲息している。
- ✓ウシ科であるため、シカのような角の枝分かれや生えかわりがない。
カモシカ属(学名:Capricornis)は、哺乳綱偶蹄目ウシ科ヤギ亜科に分類される属の総称である。英語圏ではシーロー(Serow)とも呼ばれ、主にアジアの山岳地帯に分布している。

名前に「シカ」と含まれているものの、シカ科ではなくウシやヤギと同じウシ科に属する。そのため、シカ科のような枝分かれする角や、生えかわりといった特徴は持たない。
生物学的特徴と分類
ヤギ亜科の中での位置づけについては諸説あり、シャモア族に含める説や、ゴーラル属に近縁とする説が存在する。ミトコンドリアDNAを用いた分子系統解析では、ゴーラル属やジャコウウシ属などとともに単系統群を形成することが示されている。
近年の分類では、以下のような現生種が認められている。
- ニホンカモシカ(Capricornis crispus) - 日本の固有種。
- スマトラカモシカ(Capricornis sumatraensis)
- アカカモシカ(Capricornis rubidus)
- タイワンカモシカ(Capricornis swinhoei)





日本におけるカモシカ
日本国内においては、単に「カモシカ」と言った場合、日本固有種であるニホンカモシカを指すことが多い。ニホンカモシカは本州、四国、九州の山岳地帯に棲息しており、国の特別天然記念物にも指定されている。また、山形県や栃木県、山梨県、長野県、富山県、三重県などでは「県の獣」に選定されている。
語源
「カモシカ」という名称の由来については、険しい山岳(かま)に住むことに由来するという説や、毛氈(もうせん)に似た毛を織っていたことに由来するという説など複数の解釈が存在する。
よくある質問
カモシカはシカの仲間ですか?
いいえ、シカ科ではなくウシ科に属しています。そのため、ウシやヤギの仲間となります。
カモシカに角はありますか?
はい、ウシ科の他の動物と同様に枝分かれしない角を持ちますが、シカ科のように生えかわりはありません。
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参考文献
Peter Grubb, Order Artiodactyla, Mammal Species of the World (3rd ed.), 2005. / 川田伸一郎ほか「世界哺乳類標準和名目録」哺乳類科学, 2018.