建築・工学
建築物の概念と構造形式の解説

建築物の定義や法律上の位置づけ、語源、および構造形式による分類について詳しく解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓建築物は、人間が目的をもって土地に定着させた人工的な構造物である。
- ✓フランス語のbâtimentやドイツ語のBauは、建築だけでなく船舶や機械の建造を含む広範な概念を持つ。
- ✓日本の建築基準法では、土地に定着する工作物のうち屋根や柱・壁を有するものなどを建築物として定義している。
- ✓構造形式には木構造、鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造など多様な種類が存在する。
建築物(けんちくぶつ、英語: building)とは、人間が居住、作業、集会、貯蔵などの目的をもって土地に定着させた人工的な物体および構造物である。工学的な設計や施工の対象であると同時に、時代や文化を反映する芸術的現象としての側面も有している。
建築物の概念と諸言語における語源
英語の「building」や日本語の「ビルディング」には、学術的あるいは法律上で必ずしも一意の定義は存在しないが、一般的には屋根と壁を伴う構造物を指すことが多い。フランス語の「bâtiment(バチマン)」は、金槌やのこぎりを使って造る・建てるという意味を持つ動詞「bâtir」に由来する。特筆すべきことに、フランス語では同じ動詞から船を意味する「bateau」も派生しており、伝統的な概念枠において建物と舟は共通の行為によって生み出される物体として捉えられることがある。ドイツ語の「Bau」も同様に、建設や建築だけでなく船や機械の建造を含む意味を持つ。
日本国内の法律用語としては、建築基準法第2条において土地に定着する工作物のうち特定の条件を満たすものが「建築物」として規定されている。これには屋根および柱若しくは壁を有するもの、これに附属する門や塀、観覧のための工作物、地下または高架の工作物内に設ける施設などが含まれる。









構造形式による分類
建築物は、使用される材料や構造形式によって多様に分類される。主な構造形式には以下のようなものがある。
- 木構造・木質構造:主要構造部に木材を用いた構造。日本の伝統的な軸組構法(在来工法)や、北米で開発されたツーバイフォー工法などの壁式構造、校倉造などの組積式がある。
- 鉄骨構造・鋼構造(S造):鋼材を主要構造部に用いた構造。
- 鉄筋コンクリート構造(RC造):圧縮に強いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋を組み合わせた構造。耐火性や耐久性に優れる。
- 鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造):鉄骨の周囲に鉄筋コンクリートを配置した頑強な構造。


構造骨組およびその他の分類
構造骨組の形状や力学的特徴に基づく分類として、ラーメン構造、トラス構造、アーチ構造、ドーム構造、シェル構造などが挙げられる。


また、施工過程による湿式構造と乾式構造の分類や、耐火・耐寒・防水などの特殊性能を有する建物の分類も存在する。
よくある質問
建築物とは何ですか?
建築物は、屋根や壁を持ち、土地に定着して人間の活動や収容の目的に使用される工作物の総称です。
法律上の建築物の定義は何に基づいていますか?
日本においては、建築基準法第2条に定義が定められており、土地に定着する工作物のうち屋根及び柱若しくは壁を有するものなどが該当します。
建築物の主な構造形式にはどのようなものがありますか?
木構造、鉄骨構造(S造)、鉄筋コンクリート構造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)などが代表的です。
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参考文献
広辞苑「建築物」 | 職業訓練教材研究会『二級技能士コース 塗装科 選択・建築塗装法』2005年 | 建築基準法(昭和25年法律第201号) | 刑法(明治40年法律第45号) | 文化財保護法(昭和25年法律第214号)