地理

吉備高原の地理と地質

吉備高原の地理と地質
吉備高原は岡山県、広島県、兵庫県にまたがる隆起準平原です。その地理的特徴、地質学的形成過程、および地域的な特色について解説します。

📌 主なポイント

  • 吉備高原は岡山県、広島県、兵庫県にまたがる隆起準平原である。
  • 地質学者の小藤文次郎によって命名された。
  • 標高は約300mから700mで、最高部は神石高原町の星居山(835m)である。
  • 石灰岩地帯には阿哲台や帝釈台などのカルスト地形が発達している。

吉備高原(きびこうげん)は、岡山県、広島県、兵庫県にかけて広がる高原地帯です。地質学者の小藤文次郎によって命名されました。地形学的には隆起準平原として知られ、標高約300mから700mの平坦面が広がっています。

地図
吉備高原周辺の地図

地理的特徴

吉備高原の標高は概ね300mから700mの範囲にあり、最高地点は広島県神石高原町にある星居山の835mです。地形学的な区分として、標高500mから700mの面を「吉備高原面」、その外側に位置する400m前後の地形面を「世羅台地面」や「川上面」と呼びます。高梁川や成羽川などの河川による開析が進んでおり、本流沿いには比高300mから400mに達する急崖が見られます。

吉備高原周辺の地形図
吉備高原周辺の地形図

地質と形成過程

吉備高原の地質は複雑で、約1600万年前の中新世に発生した海侵によって堆積した砂岩や泥岩からなる「備北層群」が、侵食を免れて局地的に残存しています。また、新見市の阿哲台や広島県側の帝釈台などには石灰岩が分布し、カルスト地形が発達しています。これらのカルスト地帯の形成については、プレート運動によって赤道付近から移動してきたサンゴ礁が大陸縁辺に付加したという説が有力視されています。

また、荒戸山や弥高山、津田明神山などに見られるお椀を伏せたような形状の山々は、新生代新第三紀後期に噴出した玄武岩質火山のマグマが固まり、周囲が侵食された「火山岩頸」であると考えられています。

地域と開発

吉備高原の範囲には、岡山県の新見市、高梁市、吉備中央町、広島県の神石高原町、世羅町、兵庫県の佐用町などが含まれます。この地域には、岡山県の吉備高原都市や、兵庫県の播磨科学公園都市(大型放射光施設SPring-8が所在)といった計画都市が建設されています。

よくある質問

吉備高原はどこに位置していますか?
岡山県、広島県、兵庫県の広範囲にまたがって位置しています。
吉備高原の最高地点はどこですか?
広島県神石高原町にある星居山で、標高は835mです。
カルスト地形はどこで見られますか?
岡山県新見市の阿哲台や、広島県側の帝釈台などで発達しています。

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隆起準平原カルスト地形吉備中央町SPring-8高梁川

参考文献

  • 光野千春・沼野忠之・高橋達郎『原色図鑑 岡山の地学』山陽新聞社、1982年。
  • 高橋達郎「吉備高原の成り立ち」『自然への想い 岡山 - 昔を探り、今を見つめて』倉敷の自然をまもる会編、山陽新聞社、1993年。
  • 日本原子力研究開発機構「調査概要」