物理学
重量キログラムの定義と性質

重量キログラム(kgf)の定義、歴史的背景、および現代の計量法における位置付けについて解説します。ニュートンとの関係や派生単位についても説明します。
📌 主なポイント
- ✓重量キログラム(kgf)は、質量1kgの物体が標準重力加速度下で受ける重力と定義される。
- ✓1重量キログラムは、正確に9.80665ニュートン(N)に相当する。
- ✓日本では1999年以降、取引・証明に使用できない非法定計量単位となっている。
重量キログラム(じゅうりょうキログラム、記号: kgf)は、MKS重力単位系における力の計量単位です。1重量キログラムは、質量1キログラム(kg)の物体が標準重力加速度のもとで受ける重力の大きさと定義されています。

定義と換算
重量キログラムは、1901年に国際度量衡委員会が採択した標準重力加速度(gn = 9.80665 m/s2)に基づいています。したがって、1重量キログラムは正確に9.80665ニュートン(N)と等価です。
実測される重力加速度は地球上の場所によって異なり、日本国内でも沖縄と北海道では差が生じます。そのため、この数値はあくまで「協定値」として定義されたものです。
計量法における扱い
日本では、計量法附則第三条の計量単位等を定める政令により規定されてきましたが、1999年以降は非法定計量単位となっており、取引や証明には使用できません。現在、科学技術の分野では国際単位系(SI)であるニュートンが標準的に用いられています。
派生単位
重量キログラムを基にした派生単位には、以下のようなものがあります。
- 重量グラム(gf):1/1000重量キログラム
- 重量トン(tf):1000重量キログラム
- 重量キログラム毎平方メートル(kgf/m²):圧力・応力の単位
- 重量キログラムメートル(kgf・m):仕事・熱量の単位
かつて自動車のエンジンのトルク表示などで用いられた「kgf・m」などは、現在ではニュートンメートル(N・m)との併記や換算が行われることが一般的です。
よくある質問
重量キログラムとニュートンの違いは何ですか?
重量キログラムは重力単位系における力の単位であり、ニュートンは国際単位系(SI)における力の単位です。1kgfは9.80665Nと定義されています。
なぜ重量キログラムは取引に使えないのですか?
日本では計量法の改正により、国際的な整合性を図るため、SI単位系への移行が進められ、重量キログラムは取引や証明に使用できない非法定計量単位と定められました。
標準重力加速度とは何ですか?
国際度量衡委員会が採択した協定値で、9.80665 m/s²と定義されています。実際の重力は場所によって異なりますが、単位の定義にはこの固定値が用いられます。
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参考文献
- 計量法附則第三条の計量単位等を定める政令(平成4年政令第358号)
- 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版、産業技術総合研究所
- デジタル大辞泉「キログラム重」
- 精選版 日本国語大辞典「キログラム重」