地理
肝属平野の地理と地質

鹿児島県の大隅半島中部に位置する肝属平野の地理的特徴、地質学的背景、および周辺環境について解説します。
📌 主なポイント
- ✓肝属平野は鹿児島県の大隅半島中部に位置し、5つの市町にまたがる平野である。
- ✓北部はシラス台地、南部は肝属川流域の沖積平野という二つの異なる地形的特徴を持つ。
- ✓阿多カルデラや姶良カルデラの火砕流堆積物によって形成された地質学的背景を持つ。
肝属平野(きもつきへいや)は、鹿児島県の大隅半島中部に位置する平野です。東西に約30キロメートル、南北に約20キロメートルの広がりを持ち、鹿屋市、肝付町、東串良町、大崎町、志布志市の各自治体にまたがっています。南東側は志布志湾に面しており、周囲を肝属山地、高隈山地、鰐塚山地といった山々に囲まれています。

地理的特徴
肝属平野の地形は、北部の台地部と南部の低地部に大別されます。北部は笠野原台地をはじめとするシラス台地が広がっており、台地の間を串良川や菱田川などの河川が刻むように流れています。台地上は主に畑作地として利用されています。
一方、平野南部は肝属川の下流域に広がる沖積平野です。この地域は水田地帯として利用されており、唐仁古墳群、大塚古墳群、塚崎古墳群など、弥生時代から続く歴史的な遺跡が点在していることが特徴です。

地質学的背景
肝属平野の地質は、過去の火山活動と密接に関係しています。かつてこの地域は浅い海域でしたが、約11万年前に発生した阿多カルデラの噴火による阿多火砕流、および約2万5千年前に発生した姶良カルデラの噴火による入戸火砕流の堆積物によって埋め立てられ、現在の台地や低地が形成されました。
シラス台地は透水性が高く、降水は地下に浸透して被圧地下水となります。これが台地の周辺部で湧水として現れ、志布志湾岸沿いには泥炭地が発達しています。また、海岸線には砂丘が形成されており、地域特有の景観を構成しています。
よくある質問
肝属平野はどの自治体に広がっていますか?
鹿屋市、肝付町、東串良町、大崎町、志布志市の5つの市町にまたがっています。
肝属平野の地質はどのように形成されましたか?
約11万年前の阿多火砕流や、約2万5千年前の入戸火砕流といった火山活動による堆積物によって形成されました。
肝属平野の北部はどのような地形ですか?
笠野原台地をはじめとするシラス台地が広がっており、河川によって削られた谷と台地上の畑作地が特徴です。
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大隅半島シラス台地志布志湾肝属川
参考文献
- 大木公彦『かごしま文庫61 鹿児島湾の謎を追って』春苑堂出版、2000年。
- 町田洋他編『日本の地形 7 九州・南西諸島』東京大学出版会、2001年。