北東北地方の地理・社会と地域特性

📌 主なポイント
- ✓北東北は青森県、岩手県、秋田県の3県の総称である。
- ✓北東北3県の合計面積は約36,558平方キロメートルであり、東北6県の約55%を占める。
- ✓日本国内において人口減少率が高い地域の一つとされている。
北東北(きたとうほく)は、本州の最北部に位置する青森県、岩手県、秋田県の3県の総称である。「北東北3県」あるいは「北奥羽(きたおうう)」とも称される。これに対し、東北地方の南部3県は南東北と呼ばれる。
地理と自然環境
北東北3県の合計面積は約36,558.18平方キロメートルであり、東北6県における面積割合はおよそ55対45で北東北の方が広い。地形的には、広大な盆地や高原が発達しているのが特徴である。太平洋側には三陸海岸に代表されるリアス式海岸が広がり、脊梁山脈である奥羽山脈は北上市近辺で高度が下がる。太平洋側からは「やませ」と呼ばれる冷風が吹き込み、太平洋側を含めて全域が豪雪地帯に指定されている。
主な山岳には岩手山、八甲田山、岩木山、白神山地があり、河川では北上川や雄物川などが流れる。湖沼としては田沢湖や十和田湖などが知られている。
歴史的背景
律令時代、畿内を地盤とする朝廷側からは、蝦夷(えみし)が居住する「まつろわぬ民」の地域と見なされていた。平安時代以降、東北地方が日本の中央支配に組み込まれる過程においても、奥州には安倍氏や奥州藤原氏といった半独立政権が存在した。畿内政権の視点では、陸奥は関東のさらに奥に位置する日本の東端、出羽は北陸の北に位置する日本の北端と認識されており、両者を一体として捉える観念は鎌倉時代以降に生まれた。
江戸時代の藩政区分においては、弘前藩、盛岡藩、八戸藩、久保田藩などが置かれたが、現在の県域とは必ずしも一致していない。奥羽山脈を挟む岩手県の北上盆地と秋田県の横手盆地は、奥州藤原氏の版図であった歴史的背景や文化的な共通性を持ち、秋田自動車道を介した流通面での結びつきも見られる。
社会と経済
1990年代半ば以降、青森・岩手・秋田の3県による政治連合が結成され、行政の一体化検討や合同事業が進められている。県の自主財源比率は全国平均と比較して低い水準にあるものの、食糧自給率においては極めて高い水準を誇る。
製造業においては、高速道路や港湾の利便性を活かした青森県八戸市周辺、および自動車関連産業が集積する金ケ崎町・北上市周辺が東北地方有数の工業地帯を形成している。また、青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊りなど著名な祭りが多く、民話や郷土芸能が色濃く残る地域としても知られる。
人口動態
令和2年国勢調査に基づく各県の人口は、青森県が約123万8千人、岩手県が約121万1千人、秋田県が約96万人であり、人口密度も含めて青森県が最大となっている。しかし、日本国内において人口減少が極めて激しい地域の一つであり、2017年以降は都道府県別の人口減少率の上位を秋田県、青森県、岩手県が占めている。これに対応するため、青森県での給食費無償化や、岩手県での結婚支援策など、各自治体で様々な少子化・人口減少対策が実施されている。
交通ネットワーク
交通面では、東北新幹線、秋田新幹線、北海道新幹線が運行されており、鉄道網や東北自動車道などの高速道路網が地域間および首都圏との連絡を支えている。JR東日本の管轄としては盛岡支社と秋田支社が置かれ、青森県域は東西に分割して管轄されている。また、東京との間の年間輸送人員においては、新幹線や航空機を利用した移動手段が重要な役割を果たしている。
よくある質問
北東北に含まれる県は何県ですか?
北東北の面積は東北地方全体のどのくらいの割合ですか?
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参考文献
- 国土地理院 全国都道府県市区町村別面積調
- 総務省・経済産業省 令和2年国勢調査 人口等基本集計結果
- 国土交通省 国土数値情報(駅別乗降客数データ)