単位

ノット (速さの単位)

ノット (速さの単位)
速さの単位であるノット(knot)の定義、歴史的背景、計量法における位置づけ、および各単位との換算について解説する百科事典記事。

📌 主なポイント

  • 1ノットは1時間に1海里(1,852メートル)を進む速さである。
  • 日本の計量法では、航海または航空に係る速さの計量に限定して使用が認められている特殊の計量単位である。
  • 単位記号として国際的には「kn」が使われることが多いが、日本の計量法では「kt」と定められている。
  • 語源は、大航海時代にロープの結び目(ノット)を使って船の速度を測定していた手法に由来する。

ノット(knot、記号:kn、日本国内の計量法ではkt)は、速さの単位の一つである。1ノットは、1時間に1海里(1,852メートル)進む速さと定義されている。

定義と法的位置づけ

国際的に用いられる単位記号は一般に「kn」であるが、日本の計量法および関連する計量単位令においては、「航海又は航空に係る速さの計量」に限定して使用が認められている特殊の計量単位として「kt」が定められている。

計量法における定義は「1時間に1,852メートルの速さ」であり、これを秒速に換算すると約0.514444メートル毎秒(m/s)となる。

ノットの換算式を示す数式
ノットとメートル毎秒の換算式

歴史的由来

「ノット」という名称は英語で「結び目」を意味する。大航海時代において船舶の航海速度を計測するため、ロープに一定の間隔で結び目を作り、先端に丸太などを縛って海中へ投げ入れる手法が用いられていた。一定時間内に手の中を通過する結び目の数を数えることで速度を測っていたことが、この単位の語源となっている。

当時の測定器具であるハンドログでは、結び目と結び目の間隔や砂時計の時間が利用され、海図上で位置や距離を計算する際に緯度1分に相当する海里を用いることと極めて相性が良かったため、船舶や航空機の速度単位として定着した。

用途

現在でも船舶や航空機の速度をあらわす主要な単位として広く用いられているほか、気象観測における風速の単位(海上気象データなど)としても利用されている。

主な単位換算

  • 1ノット = 1海里/h = 1,852 km/h(約0.51444 m/s)
  • 1メートル毎秒(1 m/s) ≈ 1.9438 ノット
  • 1キロメートル毎時(1 km/h) ≈ 0.53996 ノット

よくある質問

1ノットは何メートル毎秒ですか?
1ノットは約0.514444メートル毎秒です。
ノットの語源は何ですか?
英語で「結び目」を意味するknotに由来します。かつてロープに作った結び目の数で船の速度を計測していたためです。
日本の計量法におけるノットの記号は何ですか?
日本の計量法では「kt」と定められています。

関連記事

海里速さの比較国際単位系計量法風速

参考文献

  • 計量法 第五条 第2項
  • 計量単位令(平成四年政令第三百五十七号) 別表第6 第9号
  • 国際文書第8版 (2006) 国際単位系 (SI) 日本語版
  • 日本船主協会 海運雑学ゼミナール「ロープの結び目から生まれた、船の速力の単位「ノット」」