音楽学

ケッヘル目録:モーツァルト作品の体系的整理

ケッヘル目録:モーツァルト作品の体系的整理
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの全音楽作品を時系列に整理した「ケッヘル目録」の歴史、構造、および2024年の最新改訂について解説します。

📌 主なポイント

  • ケッヘル目録は、ルートヴィヒ・フォン・ケッヘルが1862年に初版を出版したモーツァルトの作品目録である。
  • ケッヘル番号はモーツァルトの作品を時系列的に整理したもので、世界共通の識別子として使用されている。
  • 2024年に国際モーツァルト財団から発表された最新版『ケッヘル2024』では、番号がK.721まで拡大された。

ケッヘル目録(独: Köchelverzeichnis)は、ルートヴィヒ・フォン・ケッヘルが編纂した、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの全音楽作品を網羅した目録である。モーツァルトの作品を時系列順に配列した「ケッヘル番号」は、世界中の音楽学者や演奏家にとって、作品を特定するための標準的な認識番号として機能している。

歴史と発展

ケッヘルが1862年に出版した初版の正式名称は『モーツァルトの全音楽作品の時系列主題別目録(Chronologisch-thematisches Verzeichnis sämtlicher Tonwerke Wolfgang Amadé Mozarts)』である。モーツァルト自身も1784年以降、自作の目録を作成していたが、ケッヘルはそれ以前の作品も含め、現存する資料をもとに生涯の全作品を時系列に並べるという画期的な試みを行った。

その後、新たな資料の発見や研究の進展に伴い、目録は数回にわたって改訂されてきた。特にアルフレート・アインシュタインによる第3版(1937年)や、フランツ・ギーグリングらによる第6版(1964年)は、作品の成立時期の見直しにおいて重要な役割を果たした。

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よくある質問

ケッヘル番号の「K」や「KV」は何を意味しますか?
「K」はケッヘル(Köchel)の頭文字です。ドイツ語圏では「KV」(Köchelverzeichnisの略)と表記されることが一般的ですが、英語圏や日本では「K.」と表記されることもあります。
なぜケッヘル番号は何度も改訂されるのですか?
モーツァルトの作品に関する新たな資料の発見や、音楽学的な研究の進展によって成立時期の再考が必要となるためです。
2024年の改訂で何が変わりましたか?
国際モーツァルト財団による『ケッヘル2024』では、初版の番号体系への回帰が図られ、新たに発見された作品を含めて番号がK.721まで拡大されました。

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参考文献

  • 野口秀夫、「新ケッヒェル目録『ケッヒェル 2024』の完成を祝ってー年代順配列はやはり必要とされるのでは?ー」、神戸モーツァルト研究会第317例会、2024年11月3日
  • 「モーツァルト『ケッヘル目録』60年ぶり改定 国際モーツァルト財団が発表、新たな楽曲も」、産経新聞、2024年10月5日
  • 「ケッヘル目録が60年ぶりに改定〜モーツァルトの未発表楽譜をライプツィヒで発見」、ぶらあぼ、2024年9月26日