国際SIL:歴史、言語研究、およびエスノローグの概要
📌 主なポイント
- ✓国際SILは1934年に設立された非営利団体である。
- ✓創立者は宣教師のウィリアム・キャメロン・タウンゼントである。
- ✓世界の言語データベースである「エスノローグ」を運営している。
- ✓国際連合およびユネスコにおいて公式の諮問地位を有している。
国際SIL(こくさいエスアイエル、英: SIL International)は、言語学の研究、識字率の向上、および少数言語の発展や記録を目的として活動する非営利団体である。旧称は夏期言語講座(Summer Institute of Linguistics)であり、現在の名称はその頭文字に由来する。キリスト教信仰に基づいて設立された背景を持ち、姉妹団体であるウィクリフ聖書翻訳協会と密接に関連しながら、世界各地の文字を持たない言語やあまり知られていない言語の調査を進めてきた。
歴史
国際SILの起源は、1934年にアメリカ合衆国アーカンソー州で開催された小さな夏期講習会にさかのぼる。創立者はグアテマラで活動した宣教師のウィリアム・キャメロン・タウンゼント(1896年–1982年)であり、宣教師たちが現地語を習得するための言語学的・人類学的原則を学ぶ場として始まった。
初期の受講生のひとりであるケネス・パイク(1912年–2000年)は、同団体の発展において中心的な役割を果たした人物である。パイクは1942年から1979年まで会長を務め、その後2000年に死去するまで名誉会長の地位にあった。
主な活動とエスノローグ
国際SILの主要な成果の一つが、世界の言語に関する包括的なデータベースであるエスノローグ(Ethnologue)の運営と提供である。世界中の言語の分布、話者数、方言、文字体系などの詳細なデータを長年にわたって収集・公開している。
また、かつて独自に割り当てていた3文字の言語コード(SILコード)は、言語の識別において重要な役割を果たし、のちに国際標準化機構(ISO)のISO 639-3へと統合される基盤となった。
国際的な位置づけと評価
国際SILは、国際連合(UN)やユネスコ(UNESCO)において公式な諮問地位を有しているほか、各国で非政府組織(NGO)としての地位を認められている。さらに、アメリカやカナダ、オーストラリアなどの高等教育機関に対して、言語学プログラムのための教員や教材を提供するなど、学術的な教育活動にも貢献している。
関連事項
- ウィクリフ聖書翻訳協会
- エスノローグ
- ISO 639-3
よくある質問
国際SILとはどのような組織ですか?
国際SILの設立年はいつですか?
エスノローグとは何ですか?
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参考文献
- History of SIL, sil.org
- ジュリアン・バージャー(綾部恒雄監修)『図説・世界の先住民族』(明石書店・1995年)
- マーク・エイブリー著、木下哲夫訳『「消え行くことば」の地を訪ねて』(白水社・2006年)