日本の食文化

日本におけるコロッケの歴史と多様な発展

日本におけるコロッケの歴史と多様な発展
西洋料理のクロケットを起源とし、日本独自の洋食として普及・発展したコロッケの歴史、調理法、バリエーションについて詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • コロッケは西洋料理のクロケットを起源とし、日本で独自に発展した洋食である。
  • 1872年(明治5年)刊行の文献にすでにポテトコロッケやホワイトソースのレシピが掲載されている。
  • 大正時代末期から昭和初期にかけて都市部を中心に大衆化し、惣菜としても普及した。

コロッケ(Korokke)は、茹でて潰したジャガイモやクリームソースに挽肉や野菜などを混ぜ合わせ、丸めて衣で包み、食用油で揚げた日本の洋食の一つである。西洋料理のクロケット(croquette)を模倣して考案されたものであり、日本では独自の進化を遂げた。

ジャガイモのコロッケ
ジャガイモのコロッケ

歴史と普及

ジャガイモのコロッケはヨーロッパ各地に見られる古典的な料理であり、明治時代の文明開化に伴い日本へもたらされた。1872年(明治5年)に刊行された『西洋料理指南』や『西洋料理通』には、すでにポテトコロッケやホワイトソースの作り方が掲載されている。

大正末期から昭和初めにかけての洋食大衆化の中で、都市部の日本人を中心に広く普及した。1917年(大正6年)には「コロッケの唄」がヒットし、当時の大衆文化にも大きな足跡を残している。また、精肉店等の惣菜としても販売されるようになり、肉屋の副収入源や手軽な惣菜として定着していった。

調理法と特徴

ポテトコロッケをベースとする一般的なものに加え、ベシャメルソースを用いるクリームコロッケなどが存在している。衣には小麦粉、溶き卵、パン粉が使用され、外側の香ばしさと中身の柔らかい食感の対照性が特徴である。

コロッケとキャベツの千切りにソースをかけた調理の一例
コロッケとキャベツの千切りにソースをかけた調理の一例

調理時の油温や水分量によっては破裂が生じることが研究によって示されており、加熱前の冷却処理などが対策として挙げられている。また、中心温度の上昇に関する衛生管理上の注意点も指摘されている。

よくある質問

コロッケの起源は何ですか?
ヨーロッパの古典的な料理であるクロケットが、明治時代の文明開化に伴い日本に伝えられたことが起源とされています。
ポテトコロッケとクリームコロッケの違いは何ですか?
ポテトコロッケは茹でて潰したジャガイモをベースにし、クリームコロッケはベシャメルソースをベースにして作られる点が異なります。

関連記事

洋食とんかつ日本の食文化

参考文献

旭屋出版『とんかつ・コロッケ・揚げ物料理』
簗瀬久『おいしいコロッケ大百科』アイフォレスト出版、2008年。