資格・法律
日本における公害防止管理者の制度概要と役割
特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に基づき設置される国家資格「公害防止管理者」の歴史、制度、種類について解説します。
📌 主なポイント
- ✓公害防止管理者は「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」に基づく国家資格である。
- ✓制度は1971年(昭和46年)に制定された法律に基づいて開始された。
- ✓対象となる工場では、施設の区分や規模に応じて公害防止管理者の選任が義務付けられている。
公害防止管理者(こうがいぼうしかんりしゃ)とは、特定の工場において、燃料や原材料の検査、騒音や振動の発生施設の配置の改善、排出水の汚染状態の測定、ばい煙や特定粉じんの濃度の測定などの業務を管理する国家資格、およびその資格を有する者である。
特定の工場を設置している事業者は、一定の資格を有する者の中から公害防止管理者を選任することが法律によって義務付けられている。
歴史と背景
1970年のいわゆる「公害国会」において公害対策基本法が改正され、大気汚染防止法や水質汚濁防止法などの関連法案が整備された。しかし、当時の工場には公害防止を専門的に担う人的組織が不足していたため、翌1971年に特定工場における公害防止組織の整備に関する法律が制定され、公害防止管理者の制度が誕生した。
特定工場と公害組織
法律により公害防止組織の設置が義務付けられるのは、製造業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業などに属し、ばい煙発生施設や汚水排出施設、騒音・振動発生施設などを設置している特定の工場である。
工場内の公害防止組織は、主に以下の職種で構成される。
- 公害防止統括者:工場の公害防止に関する業務を統括・管理する役割。工場長などが務め、資格は不要。
- 公害防止主任管理者:公害防止統括者を補佐し、公害防止管理者を指揮する役割。一定規模以上の特定工場で選任が義務付けられており、資格が必要。
- 公害防止管理者:発生施設や防止施設での維持管理、検査などを行う役割。施設の区分ごとに選任が必要であり、資格が必要。
公害防止管理者の種類
公害防止管理者の資格は、大気関係、水質関係、騒音・振動関係、粉じん関係、ダイオキシン類関係など、複数の種類に分かれており、工場の規模や排出する物質の特性に応じて適切な資格者の選任が求められる。
よくある質問
公害防止管理者はどのような法律に基づいていますか?
特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に基づいています。
公害防止管理者の資格認定はどの機関が関わっていますか?
経済産業省と環境省が認定を行い、実施は産業環境管理協会などが行っています。
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参考文献
環境省_平成18年度公害防止管理者等国家試験について (https://www.env.go.jp/press/7839.html)