高周波の概要と各分野における定義・用途
📌 主なポイント
- ✓高周波は、電波や音波などのスペクトラムのうち比較的周波数の高いものの総称である。
- ✓無線工学では無線周波数(RF)を指し、電波法の高周波利用設備の定義では10kHz以上が該当する。
- ✓美容・医療分野では誘電加熱による温熱効果を目的として、ラジオ波や電気メスなどに利用されている。
高周波(こうしゅうは)とは、電波や音波など、波形を構成するスペクトラムの中で比較的周波数の高いものを指す総称である。音波の領域では一般的に超音波と呼ばれることが多い。
「高周波」や「低周波」という語は周波数に関する事項であるが、慣習上「周波数」ではなく「周波」と略して言い換えられることが多い。
無線工学における高周波
無線工学的文脈において、高周波は無線周波数(Radio Frequency、略称: RF)を指し、無線通信における搬送波として使用される周波数の電気信号や電波を意味する。何キロヘルツ以上を高周波とするかという絶対的な定量定義は存在せず、用途や文脈によって分類が異なる。例えば、オーディオ信号や電子回路の分野では音声周波数帯域と同程度の数十キロヘルツであっても低周波に分類されることがあるが、無線通信において使用される場合は10kHz以上が高周波として扱われる。
また、電波法における「高周波利用設備」の定義においては、10kHz以上の周波数が高周波として扱われている。これに対し、無線電話などにおいて高周波(搬送波)に変調をかける信号の周波数は低周波または音声周波数(Audio Frequency、略称: AF)と呼ばれる。さらに、スーパーヘテロダイン受信機などの回路では、扱いやすい中間的な周波数として中間周波数(Intermediate Frequency、略称: IF)が用いられる。
美容・医療分野における高周波
美容や医療の分野では、高周波は超音波、あるいは英語のRadio Frequencyの直訳に由来する「ラジオ波」と呼ばれることが多い。誘電加熱によって生体組織の体温を上昇させる目的で利用される。
美容業界では、体温上昇に伴う基礎代謝の向上や痩身効果を期待して施術に用いられることがある。一方、医療分野では、筋肉や内臓などを局所的に温める温熱療法や、ラジオ波焼灼術、あるいは電気メスなどの外科的処置において利用されている。一般的な医療用電気手術器(電気メス)などでは、JIS規格(JIS T 0601-2-2など)に関連する周波数帯を含め、数十kHzから数MHzの帯域が使用される。
なお、この周波数帯はAMラジオ放送や船舶・航空通信などの通信回線とも重なるため、一定以上の出力を持つ高周波利用設備を設置・変更・廃止する際には、電波法に基づき所轄の総合通信局への手続きが必要となる場合がある。
よくある質問
高周波とはどのようなものですか?
無線工学における高周波と低周波の違いは何ですか?
美容や医療分野ではどのように使われていますか?
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参考文献
- 総務省 電波法関連規定
- JIS T 0601-2-2:2012 「医用電気機器 第2-2部:電気手術器(電気メス)の安全に関する個別要求事項」