地形学
丘陵地形の概要と特徴

なだらかな起伏や小山が続く丘陵地形について、地形学的な定義や国内外の主な事例を解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓丘陵はなだらかな起伏や小山が続く地形である。
- ✓地形学的に明確で単一の定義は存在せず、慣用的な表現として用いられることが多い。
- ✓谷密度や起伏量を指標とした分類手法が研究されている。
丘陵(きゅうりょう、英語: hill)とは、なだらかな起伏や小山(丘)が続く地形を指す言葉である。形態的には非常に広汎な地形を含んでおり、地形学的に厳密かつ一意に定義されているわけではない。
地形学的な定義と位置づけ
地形の形態分類において、台地、丘陵、山地については定義が曖昧とされることが多い。一般的な文献では、台地や低地の周囲、あるいは山地の前縁に位置する平野と山地の中間的な地形を指すものとされてきたが、これらは慣用的かつ感覚的な表現にとどまることが指摘されてきた。
より客観的な指標として、谷密度と起伏量を基準とする定義も提案されている。研究によっては、起伏量80m以下の平頂丘陵と、起伏量80m以上の稜線丘陵に分類されることもある。
また、国土地理院の刊行物などでは、谷がよく発達し、頂部が丸みをおび、原則として稜線が定高性を示す山地であって、低地との比高が概ね300メートル以下のものを指す定義が示されてきた。

世界の主な丘陵
世界各地には、それぞれの地域的特徴を持つ多様な丘陵地帯が存在する。
- 南北アメリカ: テキサス・ヒル・カントリー(アメリカ合衆国)
- ユーラシア: シュベービッシュアルプ、タウヌス丘陵(ドイツ)、チェヴィオット丘陵、コッツウォルズ丘陵、チルターン丘陵、メンディップ丘陵、ノース・ダウンズ、サウス・ダウンズ(イギリス)、ヴァルダイ丘陵(ロシア)
- オセアニア: タンデノン丘陵(オーストラリア)

日本の主な丘陵と土地利用
日本国内にも数多くの丘陵地が分布しており、都市近郊の住宅地開発や農業、工業団地、ゴルフ場、テストコースなど、様々な用途で土地利用が進められている場所が見られる。



よくある質問
丘陵とはどのような地形ですか?
なだらかな起伏や小山が連続する地形であり、平野や低地と山地の中間的な位置づけとして捉えられることが多いです。
丘陵の明確な定義はありますか?
地形学的に厳密な世界共通の定義があるわけではなく、起伏量や谷密度を基準にした分類や、国土地理院による独自の整理などが提案されています。
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参考文献
柳田誠、藤原治、後藤憲央、佐々木俊法「谷密度と起伏量による丘陵の定義」、地学雑誌113 (6) 835-847 2004国土地理院「国土の情報に関するQ&A Q2.12:山地,山脈,高地等の違いは何ですか?」2024年1月30日