地形学
ラグーン(潟湖・礁湖)の地形学的特徴と成因

砂州やサンゴ礁によって外海から隔てられた水深の浅い水域「ラグーン(潟湖・礁湖)」の地形学的特徴、成因、そして国内外の主な事例について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ラグーンは砂州やサンゴ礁によって外海から隔てられた水深の浅い水域である。
- ✓形成要因の違いから、砂州による「潟湖」とサンゴ礁による「礁湖」に大別される。
- ✓日本国内ではサロマ湖や中海、八郎潟などが潟湖の代表例として知られている。
ラグーン(英語: lagoon)は、砂州やサンゴ礁によって外海から隔てられた水深の浅い水域を指す地理学的・地形学的な用語である。ラテン語で「池」や「地面にあいた穴」を意味するlacunaが、イタリア語のlagunaを経て英語に入った言葉であり、大きく分けて「潟(潟湖)」と「礁湖」の2つの形態に分類される。
形態別の分類
ラグーンは形成されるプロセスや周囲を囲む地形によって、大きく性質が異なる。
潟および潟湖
湾が砂州の成長によって外海から隔てられ、湖沼化した地形を潟(かた)または潟湖(せきこ)と呼ぶ。砂州の発達段階に応じて、完全に外海から切り離されたものもあれば、ごく狭い水道を通じて外海と繋がっているものも存在する。多くの場合、内部の水域は塩湖となる。

日本国内では北海道のサロマ湖や風蓮湖、島根県の宍道湖および中海などがその代表例である。また、水深が浅く面積が広大であるという特徴を持つことから、歴史的に干拓事業の対象となることが多く、秋田県の八郎潟はその代表的な例として知られている。

礁湖(リーフラグーン)
サンゴ礁によって形成される地形は礁湖(しょうこ)またはリーフラグーンと呼ばれる。これは堡礁や環礁において、サンゴ礁やサンゴ礁からなる島嶼に囲まれた海域を指す。チャールズ・ダーウィンの沈降説によれば、もともと火山島や陸地を取り巻いていた裾礁が、プレートテクトニクスや侵食作用によって一部または完全に水没した後もサンゴ礁が成長し続けることで形成される。



世界の主なラグーン
ラグーンは世界各地の海岸線に見られる地形である。
- 北アメリカ: パムリコ湾、ポンチャートレイン湖(アメリカ合衆国)
- 南アメリカ: パトス湖、メリン湖(ブラジル)
- ヨーロッパ: ヴェネツィアの潟(イタリア)、アルブフェーラ自然公園(スペイン)、マール・メノール(スペイン)、ベール湖(フランス)
- オセアニア: フランス領ポリネシアの環礁群、オリエルトン・ラグーン(オーストラリア)



よくある質問
ラグーンとは何ですか?
砂州やサンゴ礁によって外海から隔てられた水深の浅い水域の総称です。日本語では主に「潟湖」または「礁湖」と訳されます。
潟湖と礁湖の違いは何ですか?
潟湖は湾が砂州によって外海から隔てられてできたもので、礁湖はサンゴ礁や環礁に囲まれて形成された海域を指します。
日本の代表的なラグーンにはどのようなものがありますか?
北海道のサロマ湖や風蓮湖、島根県の宍道湖および中海、秋田県の八郎潟などが挙げられます。
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砂州サンゴ礁海岸地形湖沼
参考文献
地理用語研究会編『地理用語集 A・B共用』山川出版社、2014年。
日本地形学連合編『地形の辞典』朝倉書店、2017年。
日本地形学連合編『地形の辞典』朝倉書店、2017年。