宇宙開発

ランドサット7号:地球観測衛星の概要と運用

ランドサット7号:地球観測衛星の概要と運用
1999年に打ち上げられた地球観測衛星ランドサット7号の概要、搭載機器ETM+、およびスキャン走査線補正装置(SLC)の故障と運用について解説します。

📌 主なポイント

  • ランドサット7号は1999年4月15日にデルタIIロケットによって打ち上げられた。
  • 高度約705kmの太陽同期軌道を周回し、約16日間で地球全域を観測する。
  • 2003年にスキャン走査線補正装置(SLC)が故障し、以降はデータ補完を伴う運用が続いている。

ランドサット7号(Landsat 7)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカ地質調査所(USGS)が共同で進めるランドサット計画の一環として、1999年4月15日に打ち上げられた地球観測衛星です。地球の陸域を継続的に観測し、最新の衛星画像データを提供することを主目的としています。

ランドサット7号のイメージ図
ランドサット7号の運用イメージ

開発と諸元

ロッキード・マーティン社によって製造されたランドサット7号は、高度約705kmの太陽同期軌道(極軌道)を周回します。地球全域をカバーするために約16日間で地球を232周する軌道設計がなされており、重量は約1,973kgです。搭載されている主要な観測機器は、Enhanced Thematic Mapper Plus(ETM+)であり、高解像度での地球表面の撮影を可能にしています。

スキャン走査線補正装置(SLC)の故障

2003年5月31日、ETM+の重要な構成要素であるスキャン走査線補正装置(SLC)が機械的な故障を起こしました。SLCは、衛星の進行に伴う画像の歪みを補正し、平行な走査線を維持する役割を担っていました。この故障により、撮影画像にはデータが欠落するジグザグ状の領域が生じるようになりました。

故障発生後、NASAとUSGSの専門家チーム(Anomaly Response Team)が調査を行い、冗長系の電子回路への切り替えなどを試みましたが、SLCの故障は機械的な問題であり、恒久的なものであると結論付けられました。以降、ランドサット7号はSLCが動作しないモードで運用を継続し、欠落したデータについては他の観測データを用いた補完処理が行われています。

データ利用と影響

ランドサット7号が収集したデータは、地球環境の変化監視や地図作成など、多岐にわたる分野で活用されてきました。特に、Google Earthや各種ウェブマッピングサービスにおいて、地球の陸域をカバーする画像データの基礎として広く利用されています。

よくある質問

ランドサット7号の主な目的は何ですか?
地球の陸域を継続的に観測し、最新の衛星画像データを提供することで、地球環境の変化や地表の状況を把握することです。
SLC故障後のデータはどのように扱われていますか?
SLC故障後は画像にデータの欠落が生じるため、複数の観測データを用いて欠落部分を補完する処理が行われています。
ランドサット7号の観測機器は何ですか?
Enhanced Thematic Mapper Plus(ETM+)という光学センサーが主要な観測機器として搭載されています。

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参考文献

  • U.S. Geological Survey (USGS) Landsat Program records.
  • NASA Goddard Space Flight Center, Landsat 7 Mission Overview.