ランドサット計画の概要と歴史的変遷

📌 主なポイント
- ✓ランドサット1号は1972年7月23日に打ち上げられた世界初の地球資源観測衛星シリーズの機体である。
- ✓ランドサット5号は28年10ヶ月間にわたって運用され、「最も長く運用された地球観測衛星」としてギネス世界記録に認定された。
- ✓ランドサット計画のデータは、USGSなどを通じて一般科学や農業、都市計画の分野に活用されている。
ランドサット(Landsat)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)やアメリカ地質調査所(USGS)などが打ち上げ、運用を行っている地球観測衛星シリーズである。複数の波長における光学観測を用いて地球環境を継続的に監視することを目的としており、1972年の1号機打ち上げ以来、得られた膨大な画像データは科学研究にとどまらず、農業、都市計画、安全保障などの幅広い分野に活用されている。
計画の歴史と運用の変遷
ランドサット計画の前身は、1966年から1975年にかけて「EARTS(地球資源観測衛星計画)」と呼ばれていた。最初の多波長走査機(MSS)はヒューズ社のサンタバーバラ研究所によって1969年に製造され、ヨセミテ国立公園のハーフドームなどを対象としたテストを経て実用化が進められた。
1975年に名称が「ランドサット」へと改められ、1979年にはジミー・カーター大統領の決定により、運用主体がNASAからアメリカ海洋大気局(NOAA)へと移管された。さらに、ランドサット3号以降の長期間にわたる運用を見据え、1985年にはヒューズ社とRCA社が共同で設立した民間企業「EOSAT」がNOAAから10年間の運用契約を受託し、ランドサット4号および5号の運用やデータの市場提供、6号・7号の製造を担当した。

1980年代後半から1990年代初頭にかけては、NOAAの予算不足に伴う運用中断の危機が度々発生した。1993年10月に打ち上げられたランドサット6号は軌道投入に失敗したが、これにより4号および5号のデータ処理が1994年に再開されることとなった。その後、1999年4月にランドサット7号が打ち上げられ、2013年2月には後継機であるLDCM(ランドサット8号)が、2021年9月にはランドサット9号がそれぞれ打ち上げられている。
主要な衛星の運用記録
ランドサットシリーズの各機体は、それぞれ異なる運用期間や技術的特徴を持っている。
- ランドサット1号:1972年7月23日に打ち上げられ、1978年1月6日まで運用された(当初の名称はEarth Resources Technology Satellite 1)。
- ランドサット2号:1975年1月22日に打ち上げられ、1981年1月22日まで運用された。
- ランドサット3号:1978年3月5日に打ち上げられ、1983年3月31日まで運用された。
- ランドサット4号:1982年7月16日に打ち上げられ、1993年まで運用された。
- ランドサット5号:1984年3月1日に打ち上げられ、28年10ヶ月に及ぶ長期間運用を経て2012年12月21日に任務を終了した[1]。設計寿命を大幅に超えるこの長期運用により、ギネス世界記録において「最も長く運用された地球観測衛星」として認定された[2]。2013年6月19日にはUSGSによって最後のコマンドが送信された[3]。
- ランドサット6号:1993年10月5日に打ち上げられたが、軌道投入に失敗した。
- ランドサット7号:1999年4月15日に打ち上げられ運用されているが、2003年5月に観測装置の機械的故障が発生し、データの一部に欠損が生じるようになった。
- ランドサット8号:2013年2月11日に打ち上げられ、OLIおよびTIRSを搭載して観測を継続している。
- ランドサット9号:2021年9月27日に打ち上げられ、運用中である。

よくある質問
ランドサット計画の主な目的は何ですか?
ランドサット5号がギネス記録に認定された理由は何ですか?
ランドサットの観測データはどこで入手できますか?
関連記事
参考文献
- “Mission Accomplished for Landsat 5”. USGS. 2012年12月21日.
- “Landsat 5 Sets Guinness World Record For 'Longest Operating Earth Observation Satellite'”. NASA. 2013年2月10日.
- “USGS Issues Final Command to Landsat 5”. SpaceNews.com. 2013年6月19日.