地域・地理
ラテンアメリカの地域概説と歴史的背景

ラテンアメリカの語源や定義、歴史的背景について、信頼できる情報源に基づき解説する事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓ラテンアメリカの名称は1856年にコロンビアの文人ホセ・マリア・トーレス=カイセードによって初めて用いられた。
- ✓「ラテン」という表現は、主にスペインやポルトガルといったイベリア半島の国々が旧宗主国であったことに由来する。
- ✓日本国内では「中南米」という言葉が総称として一般的に広く使用されている。
ラテンアメリカ(西: Latinoamérica, América Latina, 葡: América Latina, 英: Latin America)は、アングロアメリカに対する概念であり、アメリカ大陸の北半球中緯度から南半球にかけて存在する独立国および非独立地域を指す総称である。略称として「LATAM」とも称される。
名称の由来と語源
「ラテン」という接頭語は「イベリア(系)の」という意味を含んでおり、これらの地域を統治していた旧宗主国が主にスペインおよびポルトガルであったことに由来する。多くの地域でスペイン語、ポルトガル語、フランス語といったラテン系言語が公用語として用いられてきた歴史的経緯がある。
この名称が歴史的に初めて用いられたのは1856年であり、ヌエバ・グラナダ共和国(現在のコロンビア)出身の文人であるホセ・マリア・トーレス=カイセードが、同年9月26日に旅行先のヴェネツィアで発表した詩『二つのアメリカ』の中で「アメリカ・ラティーナ」という言葉を用いたのが最初とされている。
定義と範囲
ラテンアメリカの範囲については、文脈によって広義と狭義の解釈が存在する。
- 広義のラテンアメリカ: メキシコ以南の北アメリカ大陸、カリブ海地域全域、南アメリカ大陸全域の3地域と周辺の島々を指す。
- 狭義のラテンアメリカ: 1960年頃まではラテン文化の伝統を受け継ぐ20の国に限られていたが、1962年以降に旧イギリス領や旧オランダ領などの新興独立国が加わったことから、現在では「ラテン的文化を保有する国と地域」全体を指す表現として用いられることが多い。
なお、日本国内では「中南米」という総称が一般的に使用されるが、言語的な厳密さにおいてはメキシコやカリブ海地域が含まれにくくなるという指摘もなされている。
よくある質問
ラテンアメリカという名称はいつ、誰によって最初に使われましたか?
1856年9月26日に、コロンビアの文人であるホセ・マリア・トーレス=カイセードが旅行先のヴェネツィアで書いた詩『二つのアメリカ』の中で初めて用いられました。
ラテンアメリカの「ラテン」とは何を意味していますか?
旧宗主国が主にスペインやポルトガルであったことから、「イベリア(系)の」という意味や、ラテン系言語(スペイン語、ポルトガル語、フランス語など)を使用していることに由来しています。
広義のラテンアメリカにはどのような地域が含まれますか?
メキシコ以南の北アメリカ大陸、カリブ海地域全域、南アメリカ大陸全域の3地域およびその周辺の島々を指します。
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参考文献
田中高彦『ラテン・アメリカの歴史と社会』新評論、1997年。
大貫良夫ほか編『ラテン・アメリカを知る事典』平凡社、1987年。
大貫良夫ほか編『ラテン・アメリカを知る事典』平凡社、1987年。