無機化学

水酸化鉛(II)

水酸化鉛(II)
水酸化鉛(II)(化学式: Pb(OH)2)の性質、製法、化学的特性について解説します。鉛イオンと水酸化物イオンからなる無機化合物です。

📌 主なポイント

  • 化学式は Pb(OH)2 である。
  • 水にはほとんど溶けない難溶性の無機化合物である。
  • 約145°Cで脱水し、一酸化鉛(PbO)に分解する。
  • 鉛中毒を引き起こす毒性を持ち、取り扱いには厳重な注意が必要である。

水酸化鉛(II)(すいさんかなまり(II)、英: lead(II) hydroxide)は、化学式 Pb(OH)2 で表される無機化合物です。鉛イオン(Pb²⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)から構成される鉛の水酸化物であり、化学分野では単に水酸化鉛と呼ばれることもあります。

化学的性質

水酸化鉛(II)は常温において無色または白色の固体であり、水にはほとんど溶けません。水溶液中ではわずかにアルカリ性を示します。熱に対しては不安定であり、約145°Cに加熱すると脱水反応を起こし、一酸化鉛(PbO)へと分解します。

NFPA 704の危険性表示
NFPA 704による危険性表示(ファイア・ダイアモンド)

製法

一般的な製法として、硝酸鉛(II)などの可溶性鉛塩の水溶液に、水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液を加える手法が知られています。この反応により、水酸化鉛(II)が白色の沈殿として生成されます。

安全性と取り扱い

鉛化合物全般に共通する性質として、人体に対する毒性が強く、鉛中毒を引き起こすリスクがあります。また、発がん性に関する懸念も指摘されています。取り扱い時には適切な保護具を着用し、粉塵の吸入や皮膚への接触を避ける必要があります。強熱すると有害な鉛のヒュームが発生するため、換気が十分な環境で扱うことが求められます。

よくある質問

水酸化鉛(II)は水に溶けますか?
水酸化鉛(II)は水に対して非常に溶けにくく、難溶性の物質として分類されます。
水酸化鉛(II)を加熱するとどうなりますか?
約145°Cまで加熱すると脱水反応が進行し、一酸化鉛(PbO)へと変化します。
水酸化鉛(II)の毒性はどの程度ですか?
鉛化合物特有の毒性があり、人体に有害です。吸入や接触を避けるための適切な安全対策が不可欠です。

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参考文献

  • Handbook of Chemistry and Physics, 1st edition, 2000, CRC Press ISBN 0-8493-0740-6
  • American Water Works Association, Internal Corrosion of Water Distribution Systems, 2nd ed., 1996, p. 178. ISBN 978-1-61300-170-7