地方自治
地方公営企業の制度と仕組み
地方公共団体が特別会計を設けて運営する公営企業の制度、経理、対象事業、地方公営企業法に基づく仕組みについて解説します。
📌 主なポイント
- ✓公営企業は地方公共団体が特別会計を設けて運営する事業である。
- ✓経理は原則として独立採算制をとる。
- ✓資金不足比率が20%以上を超えた場合、経営健全化計画の策定が必要となる。
公営企業(こうえいきぎょう)とは、地方公共団体が特別会計を設けて運営する事業である。それ自体は法人格を持たず、地方公共団体に帰属する。
地方財政法第6条に基づく一般規定が設けられており、地方公営企業法の適用を受ける形態や、それ以外の形態が存在する。また、財政再建の規定としては地方公共団体財政健全化法が適用される。
一般行政と公営企業の区分
警察や消防、学校などの一般行政は、その効果を特定個人に分割して帰属させるべき性質のものではないため、費用は主に租税によってまかなわれる。
これに対し、水道やガス、バス、鉄道などの事業は、特定の個々人に財貨やサービスが提供されるものであり、その提供を受ける者が費用を負担することが公平とされる。
公営企業の経理と財政健全化
事業の経理は特別会計を設けて行い、原則として経営に伴う収入をもって経費にあてる独立採算制をとる。ただし、性質上収入のみをもってあてることが困難な経費などについては、一般会計からの繰入れが認められている。
また、毎年度の決算に基づき資金不足比率が算定され、比率が一定の基準を超える場合には、地方公共団体の長による経営健全化計画の策定が義務付けられている。
政令で定める事業
地方財政法施行令第46条により、水道事業、工業用水道事業、交通事業、電気事業、ガス事業、簡易水道事業、病院事業、公共下水道事業などが指定されている。
よくある質問
公営企業とは何ですか?
地方公共団体が特別会計を設けて運営する事業であり、それ自体は法人格を持たず地方公共団体に帰属します。
一般行政と公営企業の違いは何ですか?
一般行政は主に租税で運営されるのに対し、公営企業は特定の受益者に対して財貨やサービスを提供し、原則として事業収入で経費をまかなう独立採算制をとります。
関連記事
地方公共団体の財政の健全化に関する法律地方公営企業公共企業体公社
参考文献
- 小西砂千夫『詳解地方財政法』学陽書房、2022年。
- 総務省「早期健全化・再生の必要性を判断するための基準」