物理学

光束の物理的定義と性質

光束の物理的定義と性質
光束の定義、ルーメンを単位とする心理物理量としての性質、分光放射束と視感度に基づく数式について解説します。

📌 主なポイント

  • ✓光束は人間の感じる光の明るさを表す心理物理量である。
  • ✓SI単位系における光束の単位はルーメン(lm)である。
  • ✓波長555 nmにおいて視感度が最大となる。

光束(こうそく、英: luminous flux)とは、人間の目が感じる光の明るさを表す物理量、すなわち心理物理量のひとつである[2]。国際単位系(SI)における単位はルーメン(記号: lm)が用いられる。

光源を囲む面を通過する光束は全光束と呼ばれ、ランプや照明器具の仕様を表す際によく用いられる。

光束の定義を示す数式
光束の定義を示す数式

定義

光束は、人間の視覚が感じる度合いに応じて波長ごとに重み付けを行って定義される。波長ごとの分光放射束を $\Phi_\lambda$、視感度を $K_\lambda$ とすると、光束 $\Phi$ は以下の積分式で表される[2]。

波長 $\lambda = 555\text{ nm}$ において視感度が最大となり、その最大視感度の値は次のように定められている[2]。

最大視感度の値を示す数式
最大視感度の値を示す数式

最大視感度との比をとることで比視感度 $V_\lambda = K_\lambda / K_\text{m}$ が定義され、光束は次のように書き表すこともできる[2]。

比視感度を用いた光束の数式
比視感度を用いた光束の数式

点状とみなせる光源の光度が $I$ である場合、断面 $S$ を貫く光束は立体角を用いて計算される[2]。

光度 I の点光源により面積 S の断面を貫く光束
光度 I の点光源により面積 S の断面を貫く光束
立体角を用いた光束の積分表示
立体角を用いた光束の積分表示

光度が方向によって変わらない場合、光束は光度と立体角の積として与えられる[2]。

光度と立体角の積で表される光束の数式
光度と立体角の積で表される光束の数式

よくある質問

光束の単位は何ですか?
光束のSI単位はルーメン(lm)です。
光束とはどのような物理量ですか?
人間の目が感じる光の明るさを表す心理物理量のひとつです。

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参考文献

文部省『学術用語集 分光学編』日本分光学会編(増訂版)、培風館、1999年。
宮本健郎『光学入門』岩波書店、1995年。