マッハメーター:航空機の飛行速度をマッハ数で示す計器

📌 主なポイント
- ✓マッハメーターは航空機の音速に対する比率(マッハ数)を表示する計器である。
- ✓高速飛行時の機体限界である最大動作マッハ数(MMO)を監視するために使用される。
- ✓現代の航空機ではエア・データ・コンピュータが計算を行い、旧来の計器は機械式のアネロイドとカプセルを利用していた。
マッハメーター(Machmeter)は、航空機のピトー静圧系統(pitot-static system)に接続され、その航空機が飛行している高度における音速に対する真の対気速度の比率、すなわちマッハ数を表示する航空計器です。この計器は、高速飛行を行う航空機において、機体の限界速度を監視するために不可欠な役割を果たします。
役割と重要性
遷音速飛行を行う航空機が音速に近づくと、機体表面の空気の流れが局所的に音速に達し、衝撃波が発生します。この状態では、指示対気速度(IAS)は周囲の気温や高度によって大きく変動するため、パイロットが機体の安全限界を判断する指標としては不十分です。そのため、ほとんどの高速航空機には最大動作マッハ数(MMO)が設定されており、マッハメーターを用いてこの制限を超えないように飛行します。

例えば、MMOがマッハ0.83に設定されている航空機の場合、高度9,100m(30,000ft)では音速が約1,093km/hであるため、MMOでの真の対気速度は906km/hとなります。気温が変化してもマッハ数の表示は一定の安全基準を示すため、パイロットは高度や気温に関わらず、機体の空力的な限界を直感的に把握することが可能です。
動作原理
現代の航空機では、エア・データ・コンピュータ(ADC)がピトー管からの全圧および静圧データを受け取り、計算によってマッハ数を算出します。一方で、旧来の機械式マッハメーターは、高度アネロイドと対気速度カプセルを組み合わせ、ピトー静圧を直接マッハ数に変換する仕組みを採用していました。ただし、機械式には計器誤差や位置誤差が含まれる場合があります。

較正と計算式
亜音速流におけるマッハ数の較正には、以下の公式が用いられます。

ピトー管に衝撃波が発生する超音速域では、レイリーの超音速ピトー公式から導き出される反復計算が必要となります。

これらの計算には全圧と静圧の入力が必要ですが、気温の入力は不要です。
よくある質問
マッハメーターはなぜ必要なのですか?
マッハメーターの計算に気温は必要ですか?
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参考文献
- Federal Aviation Administration. Instrument Flying Handbook. FAA-H-8083-15A.