生理学

マイスナー小体:構造、機能、および皮膚感覚のメカニズム

マイスナー小体:構造、機能、および皮膚感覚のメカニズム
皮膚の真皮乳頭に存在し、軽微な接触や振動を感知する機械受容器「マイスナー小体」の構造、機能、他の受容器との違いについて詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • マイスナー小体は、ドイツの解剖学者ゲオルク・マイスナーによって発見された皮膚の機械受容器である。
  • 指先や手の平、足の裏などの真皮乳頭の表皮直下に多く分布している。
  • 急速適応型(位相性)の特性を持ち、微細な接触や低周波の振動を鋭敏に感知する。

マイスナー小体(マイスナーしょうたい、英: Meissner's corpuscle)は、主に有毛皮膚や無毛皮膚の真皮乳頭に多く見られる皮膚の機械受容器(触覚受容器)の一種である。ドイツの解剖学者であるゲオルク・マイスナー(Georg Meissner, 1829年 - 1903年)によって発見された。「マイスネル小体」とも呼ばれる。

接触に対する感覚神経終末の模式図
接触に対する感覚神経終末の模式図

分布と局在

マイスナー小体は、身体の表面全体にわたって分布しているが、特に微細な触覚や軽いタッチに対して非常に敏感な部位に高密度で集中している。具体的には、指先、手の平、足の裏、唇、舌、顔面、および生殖器の表面などの真皮乳頭の表皮直下に多く見られる。

皮膚の断面構造を示す模式図
皮膚の断面構造を示す模式図

構造

構造的には、被包性の無髄神経終末であり、結合組織の皮膜に囲まれている。内部には、水平方向の薄層(horizontal lamellae)のように並んだ扁平な支持細胞が配置されており、その層の間を1本の神経線維が曲がりくねりながら進んでいる。

350倍に拡大した酢酸処理の手の乳頭および触覚小体の構造
350倍に拡大した酢酸処理の手の乳頭および触覚小体の構造

生理学的機能と受容特性

マイスナー小体は、形態的な変形が生じることで神経の活動電位を引き起こす。受容特性としては「急速適応型(RA型)」あるいは「位相性」を示し、持続的な刺激に対して活動電位は速やかに減少し、最終的に消失する。そのため、皮膚に何かが触れ続けている状態そのものよりも、接触の開始や終了、あるいは低周波の振動といった変化を検知するのに適している。

他の皮膚受容器との比較

皮膚には多様な感覚を捉える機械受容器が存在する。例えば、強い圧力や持続的な圧迫感覚はパチニ小体などによって生み出される。また、マイスナー小体自体は痛覚を伝達する機能を持たず、痛覚は主に自由神経終末によって信号が送られる。

よくある質問

マイスナー小体とは何ですか?
皮膚の真皮乳頭に多く見られる機械受容器(触覚受容器)の一種であり、微細な接触や振動を感知する役割を持っています。
身体のどの部位に多く存在しますか?
指先、手の平、足の裏、唇、舌、顔面などの皮膚が薄く敏感な部位の真皮乳頭に多く集中しています。
どのような刺激に反応しますか?
急速に適応する性質(位相性)を持ち、持続的な圧迫よりも、物が触れた瞬間や離れた瞬間、あるいは微弱な振動などの変化に敏感に反応します。

関連記事

パチニ小体触覚皮膚感覚機械受容器

参考文献

  • デジタル大辞泉の解説. コトバンク. 2018年2月4日閲覧.