水星の太陽面通過の観測と周期

📌 主なポイント
- ✓水星の太陽面通過は1世紀に13回から14回発生する。
- ✓発生する時期は5月10日前後か11月10日身近に限られる。
- ✓最初に観測されたのは1631年11月7日で、ピエール・ガッセンディによって記録された。
水星の太陽面通過(すいせいのたいようめんつうか)とは、太陽系内の惑星である水星が地球と太陽のちょうど間に入り、地球から見て水星が太陽の前面を黒い円盤のように横切って見える天文現象である。日面通過、日面経過、太陽面経過とも呼ばれる。
経過と観測の注意点
太陽面通過の間、水星は非常に小さな黒い円盤として太陽の表面を東から西へ移動していく。水星の見かけの大きさは太陽の1/150以下であり、太陽黒点と混同されることもあるが、黒点が不規則な形状であるのに対し水星は完全な円形であり、かつ黒点よりも暗く見える特徴がある。
太陽面は極めて強光を発するため、肉眼や望遠鏡で直接観察することは視力障害や失明につながる極めて危険な行為である。そのため、望遠鏡を用いた投影板への投影方式や、適切な減光フィルターを装着した機材を用いた安全な方法で観測が行われる。水星の見かけのサイズがあまりにも小さいため、金星の太陽面通過のように日食グラス等を用いて肉眼だけで観察することは困難である。

発生の頻度と周期
地球から観測した場合、水星の太陽面通過はおおむね1世紀に13回から14回の頻度で生じる。これは水星が金星よりも内側の軌道をより高速で公転していることに起因している。
水星が地球の軌道平面を横切る昇交点および降交点を通過する時期の関係から、太陽面通過が発生するのは毎年5月10日前後か11月10前後に限られる。水星の軌道は離心率が大きいため、11月の通過時は水星が近日点付近に位置し、5月の通過時は遠日点付近に位置する。この軌道上の位置の違いによって、水星の見かけの角直径や通過にかかる時間が変動する。
歴史的観測
人類が最初に水星の太陽面通過を観測したのは、1631年11月7日のことであり、フランスの天文学者ピエール・ガッセンディによって記録された。近代天文学の発展において、こうした惑星の太陽面通過は太陽系スケールの大きさを測定するための貴重なデータとなってきた。
よくある質問
水星の太陽面通過とはどのような現象ですか?
水星の太陽面通過はどのくらいの頻度で起こりますか?
肉眼で安全に観測することはできますか?
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参考文献
“水星が太陽を横切る現象、世界各地で観測 次は2032年”. AFP (2019年11月12日). 2019年11月12日閲覧。