無線工学
マイクロ波の基礎と応用技術

無線工学におけるマイクロ波の周波数定義、発振・伝送技術、および通信・加熱などの多様な応用分野について解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓マイクロ波は無線工学における波長の短い電波の総称である。
- ✓総務省の定義では3GHzから300GHzの範囲を指す。
- ✓発振にはマグネトロンやクライストロン、半導体素子などが用いられる。
マイクロ波(英: microwave)は、無線工学における波長の短い電波の一種である。歴史上、慣用的に使われてきた用語であり、電波の周波数による分類において比較的短い波長域を指す。その周波数領域は広義におよそ300MHzから300GHz程度とされる。
定義と周波数帯
総務省の電波利用ホームページでは、3GHzから300GHz(SHF帯)の範囲をマイクロ波として定義している。この定義において、下位にあたる1GHzから3GHzの範囲は「準マイクロ波」と呼ばれることがある。一方、かつて日本電信電話公社は、UHF帯とSHF帯を合わせた300MHzから30GHzまでの通信方式の総称としてマイクロウェーブ方式を定義していた。

発振と伝送
マイクロ波の発振には、マグネトロン、クライストロン、進行波管(TWT)、ジャイロトロン、ガンダイオードを用いた回路などが利用される。伝送線路としては同軸ケーブルが一般的であるが、高出力の電力伝送には金属製の導波管が用いられる。近年では半導体技術の進展に伴い、マイクロストリップ線路などを用いた固体化された発振器の利用も増加している。
応用分野
マイクロ波の応用分野は多岐にわたる。衛星テレビ放送、多重無線通信、各種レーダー、マイクロ波分光法、マイクロ波化学、マイクロ波送電、マイクロ波イメージングなどが挙げられる。また、家庭用の電子レンジのように物質の加熱を目的としたマイクロ波加熱技術も広く普及している。

よくある質問
マイクロ波の周波数範囲はどれくらいですか?
広義にはおよそ300MHzから300GHz程度とされていますが、総務省の定義では3GHzから300GHz(SHF帯)を指しています。
マイクロ波はどのような用途に使われますか?
衛星テレビ放送、多重無線通信、レーダー、無線LAN、電子レンジによるマイクロ波加熱など、幅広い分野で利用されています。
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参考文献
総務省 電波利用ホームページ 「周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴」
横山光雄「準マイクロ波帯移動通信について」『RRLニュース』第128号、郵政省電波研究所、1986年11月。
日本電信電話公社技術局、黒川広二 編『最近の電気通信技術』技研、1963年11月30日。