軍用機

軍用爆撃機の歴史と発展、その任務

軍用爆撃機の歴史と発展、その任務
軍用爆撃機の歴史、第二次世界大戦や冷戦期における変遷、戦略目標の破壊という主要な任務について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • 爆撃機の主要な任務は前線後方の戦略目標の破壊である。
  • 最初の爆撃は1911年の伊土戦争で行われた。
  • 第一次世界大戦ではロシアで世界初の4発重爆撃機イリヤー・ムーロメツが製作された。
  • 冷戦期以降、戦略爆撃機には核兵器の運用能力が求められるようになった。

爆撃機とは、より多くの爆弾類を搭載し強力な破壊力を持たせた航空機であり、搭載量が小さいものは攻撃機と呼ばれる。爆撃機の代表的な任務は前線後方の戦略目標(司令部、生産施設、発電所など)の破壊であり、大量の爆弾類を一度に投下することで大きな破壊力を有している点が大きな特徴である。

爆弾を投下する B-52 戦略爆撃機
爆弾を投下する B-52 戦略爆撃機

歴史

1911年9月から始まった伊土戦争では、1911年11月1日にリボンをつけた鋼球に爆薬が充填された爆弾が航空機から投下され、これが最初の爆撃とされた。

第一次世界大戦

第一次世界大戦が開始すると、西部戦線で膠着する塹壕戦を打破する手段として爆撃が試みられた。当初は偵察のついでに手製爆弾などが落とされていたが、次第により大きな爆弾を落とせる機体が製作されるようになった。ロシアで世界初の4発の大型重爆撃機イリヤー・ムーロメツが製作されたほか、大戦後半にはドイツでゴータ爆撃機が製作された。また、長距離爆撃機による夜間爆撃は戦線後方の都市を攻撃し、非戦闘員を戦闘に巻き込む新しい戦争の形態を生んだ。

第二次世界大戦

1930年代には機体の全金属化や単葉化、エンジンの高出力化が進んだ。第二次世界大戦では爆撃機が戦争の行方を決定する重要な役割を果たし、英米は大量の爆弾を搭載できる4発重爆撃機を次々に製作して日独の都市や工場を爆撃した。大戦後半にはジェット爆撃機であるAr 234が実戦投入されている。

冷戦期と現代

第二次世界大戦後、核兵器の実用化に伴い、仮想敵国の主要部に核爆弾を落とす能力が求められる「戦略爆撃機」が登場した。冷戦終結後、核兵器使用においては爆撃機のような大量搭載量が必ずしも必要でなくなり、維持コストの観点から一定規模の爆撃機部隊を保有する国家は限られるようになった。しかし、長い航続距離と大きな搭載量を活かした地上部隊への近接航空支援や、地中貫通爆弾の運用などにおいてその価値を維持し続けている。

よくある質問

爆撃機と攻撃機の違いは何ですか?
爆撃機はより多くの爆弾類を搭載し強力な破壊力を持たせた航空機であり、搭載量が小さいものは攻撃機と呼ばれます。
爆撃機による最初の爆撃はいつ行われましたか?
1911年11月1日の伊土戦争において、航空機から爆弾が投下されたのが最初とされています。

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参考文献

防衛庁防衛研修所戦史室 編『陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで』朝雲新聞社〈戦史叢書〉、1971年。
太平洋戦争研究会『日本海軍がよくわかる辞典』PHP研究所〈PHP文庫〉、2002年。
青木謙知『現代軍用機入門 (軍用機知識の基礎から応用まで)』(増補改訂)イカロス出版〈ミリタリー選書〉、2017年。