地学・自然科学

泥の定義と地質学的特徴

泥の定義と地質学的特徴
泥の一般的な定義や地質学における粒径分類、シルトや粘土の違い、歴史的・文化的な意味合いについて詳しく解説する百科事典記事です。

📌 主なポイント

  • 泥は一般的に水と土が混じり合った液状のものを指す。
  • 地質学では粒径が1/16mm以下の陸源砕屑物を泥と定義する。
  • 泥は粒子の大きさによってシルトと粘土に細分化される。

(どろ、英: mud)とは、一般的に水と土が混じり合って液状になった状態のものを指す言葉である。日常的な表現として用いられるほか、地質学や美術、文化的な文脈においても様々な意味や定義を持っている。

泥の表面と質感を示す画像
泥。

地質学における定義と分類

地質学の定義において、泥は岩石が風化・侵食・運搬されて生じた陸源の砕屑物のうち、礫や砂よりも細かいものを総称したものである。文部省編の『学術用語集 地学編』をはじめとする学術的な分類では、粒子の大きさ(粒径)によって厳密に定義されている。

泥は粒径の大きさにより、さらに細かく以下のように分類される。

  • シルト:1/16mm(62.5µm)から1/256mm(4µm)までの粒径を持つもの。
  • 粘土:1/256mm(約4µm)以下の極めて微細な粒径を持つもの。

これらの泥が長い年月を経て続成作用により固結すると、泥岩や泥質岩と呼ばれる堆積岩になる。構成粒子のサイズや構造の違いにより、シルト岩、粘土岩、頁岩(シェール)などに区別される。

文化・美術・語源における用例

泥という言葉は、地質学的な意味のほかにも多岐にわたる文脈で使用されている。

  • 泥酔の語源:中国の古書に登場する、南海に棲息するとされる骨のない動物「泥」に由来するという説がある。この動物は水中にいないと酔ったようになってしまうことから、「泥のように酔う」という表現が生まれたとされる。
  • 絵具としての泥(でい):金、銀、プラチナなどの金属箔を粉状にし、にかわや水飴に練り合わせて作られる日本画などの絵具を指す場合がある。
  • 慣用句として、他人に恥をかかせることを「顔に泥を塗る」と表現するなど、比喩的にも広く使われている。

よくある質問

地質学において泥とはどのようなものを指しますか?
地質学では、岩石が風化・侵食・運搬されて生じた陸源の砕屑物のうち、粒径が1/16mm以下のものを指します。
泥は粒径によってどのように分類されますか?
1/16mmから1/256mmまでのものをシルト、1/256mm以下のものを粘土に分類します。
「泥酔」という言葉の由来は何ですか?
中国の言い伝えに登場する、水中にいないと酔ったようになってしまう骨のない動物「泥」に由来するという説があります。

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参考文献

文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、16頁。ISBN 4-8181-8401-2。
“烂醉如泥的“泥”-中新网”. 2025年6月25日閲覧。
東京芸術大学大学院文化財保存学日本画研究室(編)『図解 日本画の伝統と継承:素材・模写・修復』東京美術、2002年、30頁。ISBN 4-8087-0723-3。